予想はだいたい外れる。 #エッセイ
その日はバイト先でよく傘が売れた。
これは外で雨が降り出したんだな、と思い、自転車で来ていた私は雨合羽を買って外に出た。
店の外は降っていた痕跡はあったがやんでいた。
しかし、家の方角の空が真っ黒で今降っているか、これからすぐにでも降り出しそうだった。
まぁ、大丈夫だろう!と意気込んで合羽も何も着ずに帰って何度も雨に打たれている経験を省み、店から合羽を着て帰ることにした。
店を出て数分は振り返る人が何人かいたが気にしない。
なぜなら降っているのは家の付近だから!
自信満々で濡れていなくて軽い雨合羽をなびかせる。気分は雨の日の皇帝だ。何でも来い!
と、もうわかると思うが家まで一滴も降らなかった。
もうびっくりするほど真っ黒な空なのに。一滴も降らなかった。
つまり、私は雨も降っていないのに雨合羽を着てドヤ顔で自転車を漕いでいるただのヤバいやつだった。
次の日も同じような天気だったが、もう騙されない!と思い何もせずに帰った。
家まであと100mくらいのところで降り始めた。
なんでやねん。