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コラコラなひとびと~自然にやさしいローカル認証~ vol.13 旬家ばんちゃん

0.はじめに(by 編集部)

この連載では、自然にやさしいローカル認証「コラコラ」の認証事業者さん(農・飲食・宿・リラクゼーション)を、毎回一組ずつ取り上げていきます。質問形式で、各認証事業者さんの取り組みやその想いをご紹介します。

今回は、ばんちゃん坂東公美(ばんどうくみ)様にご回答していただきました!

1.ご挨拶

はじめまして
石垣島白保でレストラン「旬家ばんちゃん」と真栄里でテイクアウト店「daily mealsばんちゃん」の2店舗を経営している坂東公美(ばんどうくみ)と申します。
コラコラ認証を受けているのは本店のレストラン「旬家ばんちゃん」です。

石垣島の食材の良さを最大限に活かしたお料理を、豊かな時間とともにご提供しています。2013年にオープンしたのでもうすぐ12周年を迎えます。
私はもともとは看護師です。子育て中はケアマネージャーとしてずっと医療と福祉の世界で働いてきました。

料理人である夫の夢を実現したのが、自宅を改装して作ったお店「旬家ばんちゃん」です。お店のオープンとともに、女将としてお店の運営に関わっています。

店主坂東秀祐、女将坂東公美


2.認証を受けた分野は何ですか?

「飲食」

3.コラコラ認証において達成している項目は何ですか?

 ②脱プラスチック
 ③化学調味料を使わない, 
 ④取り組みの表示,
 ⑤油を排水溝に流さない,
 ⑥生ごみコンポストを設置, 
 ⑦八重山食材100%のメニューを一つつくる, 
 ⑧八重山食材50%以上使用,
 ⑨フードロスゼロを目指す

旬家ばんちゃん店内の様子


4.一番こだわっていることは何ですか?

こだわっていることは色々あるんですが、、、一番は「関わるみんなが幸せになる」ということです。
もともとは「夫の夢である自分のお店を持つことを実現するため」だったんですが、それを実現しようと色々と頑張っていると地域の人達がたくさん力を貸してくださったんです。

素敵な上布のタペストリーを織ってくださったり、原材料のお米や野菜などを調達してくださったり、看板をつけるときも気持ちよく了解もらったり、地元の婦人会の方々や同級生たちがよく利用してくれたり、宣伝してくれたり、、、、

そしてやっぱり困ったときに手を差し伸べてくれるのも地域の方々です。自分たちだけでお店が運営できているわけではないんです。
三方よしの経営とよく聞きますが、ばんちゃんが運営できているのは、三方どころではないくらい沢山の方々のお陰なんです。

食材を提供してくださる方、食器を提供してくださる方、生き生きと働くスタッフのみんな、このお店の雰囲気を作る大切な地域の環境を作り出している地元白保村の人々。そしてもちろん食べてくださるお客様がいるからこそ、お店が存続できているわけです。

この12年の積み重ねを思うと、感謝の気持が溢れてきます。だからこそ、関わるみなさんが幸せになれるようなお店で有り続けたいと思っています。そして「白保村にばんちゃんがあってよかった」と地元の方に思ってもらえるようなお店でありたいと思います。

地域のつながりを強める豊年祭準備の風景
チームばんちゃんスタッフ一同


5.環境に関して一番こだわっていること/大切にしていることは?

大げさなことではなく、日々の「もったいない」を行動に移すことと、自分が気持ちいいと思うことをするってことです。
お店では、食べれるものを捨てたくないのでお客様が食べ残した残飯は、ためて冷凍しておき、ペットや家畜の餌にスタッフが持ち帰ります。そもそも、食べ残しが少ないのも自慢です。そして調理時に出る野菜くずなどはお店の庭の周囲で土に返しています。セマルハコガメなどが時々食べにやってきているようです。

お店のお掃除にはセスキ炭酸ソーダや石鹸を主に使います。スッキリと汚れが取れて水も汚さないので気持ちいいのです。
お客様に出すおしぼりは、傷んできたら台拭きになり、最後は雑巾になり、ぼろぼろになるまで使います。

コースターもオープン時に織ってもらった上布の裂き織りを染め直しをしてもらいながら、10年以上ずっと大事に使っています。染め直してくださる地域の先輩がいるからこそできることだととても感謝しています。

長年愛用している上布のコースター


6.ガイドライン以外でもこだわっていることがあれば教えてください!

子どもたちは将来を担う大切な宝です。だから子育てに奮闘する若いお母さんを応援したいと思っています。絵本コーナーを作ったり、託児スペースありのワークショップをしたり、、、今年は親子さぶれ作り教室を行いましたよ。子どもたちの笑顔が輝いていました!!

2024年8月さぶれ作り教室

でも、感謝されるのは食事中にちょっとした声かけをしてもらったということが多いんです。自分の子育て中の経験から発する言葉だから言った本人は覚えていないことがほとんど。私そんなこと言ったっけ??って笑 でも「そのときにかけてもらった言葉を今も大切にしています」と言われると本当に嬉しいです。

今のお母さんたちは仕事を持ちながら奮闘している方がほとんど、そしてネットからの情報に翻弄され孤独な育児をされている方も多いのです。少しでも力になれたらいいなと思っています。
 
そしてずっと構想しているのが、「子どもたちが自分で企画して、自分が食べるものを自分で作れるようになるための料理教室」。食べることって生きることだから、その力をつけてほしい。
ずっと前から密かに思っていること。来年こそ実現してみたいです。

2024年3月のワークショップ


7.50年後、100年後の石垣島がどんな島になっているといいなと思いますか?また、そのために今できることや、実現したらいいなと思っていることは?

当店のミッションは、
「豊かな石垣島の資源を生かして、たくさんの人に喜びを提供し、その対価として豊かな石垣島が存続できるような循環を目指す」です。

ここでいう豊かとは、水や土地や生き物に恵まれた豊かな自然環境、実りをもたらしてくれる豊かな農地、伝統芸能を始め地域の人と人とのつながりがあり、経済的に安定した豊かな暮らし。それらすべて網羅して豊かなと表現しています。
そう考えると石垣島ってなんて魅力的な島なんだろうと思いませんか??
 
人は食べなければ生きてはいけません。
 
豊かな食事は人が生きていく基本です。その源である食材を生み出してくれる農家の仕事をもっと広く知ってもらうとともに、消費者と生産者さんがつながる役割を担いたいと思っています。
 
食材を自ら生み出すことができる農家さんはとても素晴らしい仕事をしています。農家さんを中心として一次産業を担う人がいなければ、我々は食べることができません。その一次産業が豊かになることが根幹をなして、豊かさの土台を支えてくれていると思うのです。
 
時間がかかるとは思いますが、多くの人と協働しながら、環境か開発かの二択ではなく、環境を守る活動が経済的にも安定をもたらすような仕組みを作っていきたいと思っています。

それによって、100年後の子どもたちが豊かな石垣島の資源の恩恵を受けながら、豊かな暮らしを紡いでくれることを願っています。

大泊農園の稲刈りの様子、このお米でシフォンやさぶれを作っています
豊かな白保の海
分けていただく地元食材


8.YouTubeリンク(コラコラチャンネル)



この記事を書いた人

坂東公美(女将) 
旬家ばんちゃん  
https://www.shun-ya-banchan.com/  


☆コラコラ認証事業者募集中!

☆コラコラは参加型認証です。
年会費3500円でどなたでもコラコラ会員になる事ができます。
会員になることで、石垣島を中心とした八重山諸島の自然を守る事に貢献できます。

お申込みは以下のサイトから。(ご寄付も受け付けています)

「農」「飲食」「宿」「リラクゼーション」の認証事業者への申請をご希望の方は coralcollabo35@gmail.com にメッセージください。


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