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【こうしてスタッフが集まった①】新聞記者・大手NPOを経て、見知らぬ土地へ
新規事業の立ち上げには仲間が必要です。
特に、こども・若者世代をターゲットとする居場所づくりの場合は、寄り添い、傾聴し、興味を引き出す日々のコミュニケーションスキルも求められます。
「まる」にも、そうした現場経験を持つスタッフが全国から集まりました。ここでは、3人のスタッフそれぞれが「まる」へのコミットを決めた理由を語り、仲間集めのヒントを探ります。
今回は、新聞記者、大手NPOを経験したスタッフ「よこしん」です。
自己紹介・経歴
はじめまして、スタッフのよこしん(横田伸治)です。
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横田伸治(よこた・しんじ)
1993年11月、東京・練馬区出身。
東京大学文学部卒業→毎日新聞記者→認定NPO法人カタリバ→現在。
趣味は音楽、バイク、クルマ、水泳、プロレス(にわか)。
瓶ビールが好き。
ビアガーデンで出会った「まる」構想
私はもともと静岡県とは無縁で、しかも教育畑出身でもありません。
サブカル漬けの10代20代を過ごし、
新聞記者として警察・行政・スポーツ・まちづくりなどを雑多に取材し、
ふとしたきっかけからNPOカタリバの職員として東京・文京区の「中高生の秘密基地」b-labの運営などに関わっていました。
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そんな中、カタリバでのとある仕事に、「まる」発起人の土肥をゲスト講演で招いたことが、最初の出会いでした。
その日のワークショップを終え、打ち上げのビアガーデン会場で隣になったとき、「焼津の商店街に、新しく若者向けの拠点を作りたい」というアイデアを聞きました。そこそこ酔っ払いながら。
「よりみち」が自分の支えになるはず
一番私の心に響いたのは、「よりみち」というコンセプトでした。
そもそも私が新聞社を辞め、中学生・高校生と関わることにしたのは「今の10代は競争に追われすぎている」と感じたからでした。
もちろん私自身も、受験や就活などを経験しています。でも、中学生や高校生の頃、「将来に有益なこと」よりも、もっと、自分自身を豊かにしてくれる様々な出会いに興奮しながら過ごしていました。
たとえば、学校帰りに立ち寄る古本屋やレコード屋。まだ知らないことがこんなにある!という事実にわくわくしたし、一見怖そうな店員さんが少しずつ声をかけてくれるようになったことが何よりうれしかった。大人と趣味の話ができたら、やっぱり嬉しいです。
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いまの自分が自分らしくいられるのは、大好きな音楽や、気の置けない友人たちのおかげです。そしてそれは、10代の頃の「よりみち」のおかげです。
自分の好きなものに気づけたし、深められた。それがずっと自分の支えになっている。
大人になってからふと周囲を見渡すと、そういう「よりみち」をしていない人もたくさんいました。特に、記者時代に赴任した地方都市では、高校生が「よりみち」をしたくても学校と家の間に何も無い、親や先生以外の大人と出会える場もない、という現状を見ました。
「自分の環境は恵まれていたんだな」と気づいてから、中高生世代がもっと色んな大人や興味と出会える場をつくりたいと思っていました。
土肥が語った「地方都市によりみちを作る」アイデアは、自分のやりたいことそのものだと感じました。
地域活性化や関係人口創出、地元就職の入口…といったことは一旦さておき、「まずは若者のためのよりみち」というメッセージに触れたことが、自分の心を動かしたのだと思います。
建物買っちゃってるなら、なんでもできそうだ
メッセージへの共感の次にあったのは、「建物は買っちゃうから」と話す、土肥の大胆さへの驚きでした。笑
民設民営の若者拠点。運営も内装も、ぜんぶ自分たちで考える。
なんてワクワクするんだろう。
実は「チャレンジすること」はあんまり得意じゃない自覚があるのですが、目を輝かせて構想を語る土肥の姿を見て、シンプルに「一緒にやってみたい」と思いました。
こども・若者をわくわくさせるためには、大人もわくわくしなければいけない、と私は考えています。
このプロジェクトなら、それができそうだ。(こんな自分でも)なんでもチャレンジできそうだ。
そんな期待が、決め手になったように思います。まんまと口説かれた。
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そんなこんなで、この春から、本格的に「まる」立ち上げに加わることになりました。どんな場所になるのか、今もやっぱりわくわくしています。
自分語りが結構苦手で、まとまらない文章になってしまいました。
共感できるメッセージと期待感。これらがあったから、仲間に入ることを決めました。
「まる」のような場所は、全国に広がってほしいと思っています。しかし、スタッフ集めに苦心される現場も多く見てきました。
現在・これから、似た分野で活動される方のもとにも、心から共鳴し合えるようなメンバーが集まってほしいなと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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