HEM-インセンス

"インド香"といえばHEMを思い浮かべる方も多いんじゃないだろうか。
雑貨屋などにもよく並んでおり、お手頃価格で揃えやすい。インド香の定番である。
バリエーションが異常なほど多く、当たりはずれも激しい。実は迷宮のようで巨大な沼だったりもする。
傑作があったかと思えば"なんだこれ??"という迷作も少なくない。
香りの強さもまちまちだったりするので、日本の狭い部屋で焚いたらちょっとまずい濃度のものもあったりする。6畳とかの狭さはギャンブル。
初手は油断大敵。換気の用意はしておいた方が良い。

・ザ・スター

個人的にHEMのインセンスで一番好きな香り。
優しく甘いパウダリー。ゆったりと落ち着く静かな香り。
宇宙シリーズの一つであり、ムーンが似ている香りとしてよく引き合いに出されているが…ムーンよりもっと穏やかで柔らかく個人的には感じる。
あまり有名ではないので店頭に置いてあることは稀。通販で手に入れよう。

・ホワイトムスク

おそらくみんながイメージするホワイトムスクそのままの香り。
香水よりかはやはりインセンスなのでけむけむしているが、その煙さがよりパウダリーに感じれてよかったりする。
野獣感はあまりない優しい甘さの人工的なムスク。
焚き合わせにも便利な汎用性。

・フランキンセンス

ショウガ系フランキンセンス。名前の通り、とてもフランキンセンスしていて忠実である。
ほんのり甘く、さっぱりとウッディでバルサミック。
シンプルなので香水や香油との相性も良い。
たまにただ煙いだけの時もあり、湿度かインセンス自体の当たりはずれもあるかもしれない。(木軸系インセンス全般に言えることではある)
店頭ではあまり見ないかも。

・ローバン

ねっとり甘い樹脂。コーラのようでもある。
没入感のある深いスパイシーオリエンタル。
樹脂系の中でイチオシであるが、同時にかなり甘いので人を選びそうではある。
ネットでもよく在庫切れになっていて、なかなか手に入れられないのが結構痛い…。

・チャンダン

HEMといえばコレ!な香り。
ド定番であり、HEMが置いてある店ならとりあえず置いてある。
定番だけあって本当によく出来ている。
シンプルな白檀香であり、軸の焼ける香りともよく合う。
個人的には雨の日に炊くのがおすすめ。
"チャンダン"はサンスクリット語で白檀の意味。

・ジュニパー

爽やかなウッディ。トニック系。
実よりも葉や枝や幹の印象が強い。
乾いた木材というよりは生い茂った森林。
ゆったりリラックス。辛くも無ければ甘くもない、ニュートラル寄り。
あまり甘くはないが、ふんわりとしていて落ち着く香り。

・グリーンティー

香水系さっぱりインセンス。
甘いもの好きからすれば、これは甘くない。
柑橘らしさがあり、暑い国で出てくるようなグリーンティー。
4割くらいレモングラスが混ざってそう。
所謂日本の緑茶というイメージでは作られていない。
これはこれで良いが、純粋に日本の緑茶感を楽しみたいのなら薫玉堂の緑茶の方が良いかも。
濃度が高ければレモン強め、濃度が薄ければ緑茶強め。
焚きながら緑茶を飲むと深みが出て非常に合うのでおすすめ。

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