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最強の武器「攻撃心」の使い方

試合直前のボクサーは、アドレナリンが満ちて、攻撃心にあふれている。「攻撃心」は、怒りと自信がむすびついた感情だ。
怒りと自信の「合体」に、違和感があるかもしれない。しかし、「自信」を「才能を認識している感情」とすれば、「攻撃心」は最強の武器になる。

先輩が「やればいいんだよ」と、声を荒げるときの怒りは「こんなのもできないのか」と思っているだけではない。「あなたの才能を認識している感情」をこめて、「君ならできる」と言っている場合がある。

言われる側は「ほかに言い方あるだろう」と、言いたくなる。しかし、何も言われなくなったら、本当に「おしまい」なのだ。

「私が怒っている理由わかる?」と、子どもに言った経験はないだろうか。親にしてみれば、「子どもの才能を認識している感情」があったはずだ。しかし親の「感情」が、子どもに伝わるほうが珍しい。

親は「あなたが私を怒らせている」と思っているが、子どもは「僕は悪くない」と感じている。

「怒り」の感情は、放っておいても湧き上がってくる。だから、「あなたの才能を認識している感情」を意識して「盛ってあげる」。使う言葉は「盛りすぎ」で、ちょうどいい。

注意しなければならないのは、「あなたの才能を認識している感情」ではなく、嫌悪の感情が「怒り」と結びつく場合。怒りと嫌悪が合体すると、混合感情は「攻撃心」から「侮辱」に変わる。

「だから、ダメなのよ!」
「いったい何を考えてんの?」

「怒り」に「嫌悪」の感情を重ねると、相手は「あなたに侮辱された」と思う。ミスや間違いではなく「人格を否定された」と感じるのだ。あなたは、パワハラ上司やクレーマー客になってしまう。

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