俺と藤井風の馴れ初め
俺と藤井風の出会い、馴れ初め、それは……
そうあれは2022年の出来事だった
そもそも私は2021年にホンダのCMと関ジャムの特集で藤井風の事を知った時から藤井風のことが好きだった。ただ、"何となく"好きだった。
弾き語りはたまに見ていたし、父がすごいなと思って買ったであろうアルバムもスマホに入れて貰っていたので、数曲は聴いていた。
何なら今や結婚を考える相手になった「まつり」も聴いていた。今考えるとあれを平常心で聴いていたのが本当に信じられない。
初紅白もリアタイで見ていたし、サプライズ出演で会場と視聴者全員を湧かせて見せていてすげえなと思ったのも覚えてる。
もっと言うなら本当の一番最初は、私が中一くらいの頃、当時まだ風が中学生の千本桜弾き語りからだ。当時の私は高評価までしてた。中一に出会って巡り巡ってデビュー後に再会するってもう運命以外の何物でもないだろ。
まあでも私はきらりと罪の香りにしか心を惹かれなかった。
そんなクソ生ぬるい平穏な日々を送っていた私に事件が起きたのは後にも先にも忘れない。
2022年の紅白歌合戦
今までの私が見て聴いてきた物の中に思い切りヒビを入れたような、本能的にこいつ本当にやばいと思ったのはこの時だった。
あのピアノ、あの顔、あのパフォーマンス、あの歌声、全てが信じられなかった。
それから生き急ぐようにアルバムを聴き返した、少し前までまあ好きだなあくらいにしか思ってなかったものが全て絶望するくらいヤバく聴こえた。血反吐を吐きそうだった。才能に絶望した。もうその時点できらりに関しては完全に恋だった。人生で聴いてきたどんな音楽より生で聴いたらしぬ確信をした。
人生どこで何がどう変わるか分からない本当に。
ちなみに本気でまずいと思った私は多分1月中だけで5回くらい父に藤井風が本当にやばいというだけの内容の電話をした。
米津の時でさえそんなバカみたいな電話したこと無かったのに。
で、それから生活の一部になった訳だけど、
藤井風ってマジで令和にふっと急に現れたバケモンなんですよ。
なんだよデビュー曲が「何なんw」ってこっちが何なんwって言いてえよ。歌詞に肥溜めと青のりと訳わかんねえ擬音の羅列が出て来る曲って本当に何なんだよ。
ゥウ裏切りのブゥルゥゥウスゥウ バラベレン ベベルベレン ベベレン ババランバ
ハ?何言ってんの?マジで。
米津でもそんな擬音入れない
神に歌詞完成させて欲しいと頼んだエピソード含めて怖いだろ。
てかメロディもヤベェよなんであんなまずイントロにクラシックが入ってることとジャズぽさがありながらも今風のアレンジで、しかも常人なら絶対歌詞に入れないであろうフレーズを入れ、更に自身の方言の岡山弁を散りばめてそこまで無茶苦茶やっといてあんなキャッチーで綺麗な耳馴染みの良い音楽になる?おかしい。
てかハイヤーセルフってなんだよ、優しさへのラブソング?執着からの解放?どう考えても20代の物の見方してないだろ。
こんな、こんな世の中にあるヤバさを全て煮詰めたようなことしておいて、あのルックスにあの歌声ってもう誰もあいつに勝てないだろ。なんで20代なのにそんな声出せるんだよ、どう考えても20代の貫禄じゃねえんだよ。英語ペラペラでハーフみたいな顔立ちでこいつ以上にハンサムという言葉が似合う人間いる?みたな顔しといて日本語喋り出すとめちゃくちゃ実年齢より幼さとやんちゃさが見えるの何なんだよ。ある時は異国の王子、ある時は昔の文豪、ある時は田舎の優しい青年、ある時は煌びやかな洒落たステージの似合うショーマン、ある時は喫茶店で4人兄弟の末っ子として育った年相応のやんちゃさが感じられるの いくらなんでも顔の振り幅デカすぎだろ。顔も良いのに身長181cmってどうなってんだよ、そこまで完璧なことある?一人の人間に対して神様が与えた物多すぎだろ。
お前のその才能と気品と可愛らしさとカッコ良さと妖艶さと優しさに殺られた私はどうしたら良い。
なあ、俺と結婚してくれ。風