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10年前私は一日中病院にいました。

私は10年前、夫の闘病期間中の
土日はずっと病室にいました。
亡くなる1ヶ月前はほぼ病院に
住んでいました。

それができたのは
個室に入れたこと
最期まで治療を望んだので
同じ病院にずっと入院できたこと
子どもがいなかったこと
仕事が休めたこと
キーパーソンが私しかいなかったこと
などたくさんの要因があります。

朝起きて着替えて、顔を洗って
夜勤の看護師さんに挨拶して
洗濯も病院でして
日勤の看護師さんに挨拶して
ご飯は病院のコンビニで買って
いいのかわからないけど
消灯後に患者さん用のお風呂の
シャワーを使わせていただいて。
付き添い用の簡易ベッドで
隣で寝る。
何かあったらすぐ起きて
ずっとそばにいました。

今みたいなコロナ禍だったら
私はこんな行動はできていない。
看護師さんと話す機会も少ないし
緩和ケアチームの看護師さんとも
出会えていないかもしれません。

本人のそばにいられないことで
私の立ち直りも遅かったんじゃないかな。
それに看護師を目指していないかもしれない。

だから私が看護師になれたことは
奇跡的なことだと思います。

今入院している患者さんや
ご家族は本当に辛いと思う。

あんな風に家族が大切な人の
そばに付き添える日が早くきてほしい。

自分の大切な人が自分より先に
亡くなること。
それは誰にでも訪れることだと思う。
それほど人生での一大事はない。

どれだけそばにいても
後悔は残るけど
それでもそばにいたい。


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