ご家族との信頼関係
患者さんご家族と信頼関係を結べていないと感じることが最近、病棟で続きました。
ドクターからは「まずは信頼関係を結ぼう。」と。
私が働く病棟は、終末期の方が多い緩和ケア病棟。ギリギリまでご自宅でがんばって過ごして、入院して1週間で亡くなる方もいらっしゃる。自分のシフトの関係で患者さんだけでなくご家族とも1回しかお会いできないこともある。
今でも思い出す、私が患者の家族としてお会いした緩和ケアチームのドクターと看護師さん。
初めてお会いした日に色々聴いてしてくださって「能動的に痛みをとっていいきますよ。」と言ってくださって、本当に彼の体が楽になりました。
そしてお会いして2回目で患者抜きで私と話したいと言われました。食堂でドクターと看護師さんと私の3人でお話。患者について質問されると思ったら「実はあなたのことの方が心配。」と私について聞かれたのです。私はおそらくがんと診断されてから2年ぶりくらいに大泣きしました。
今思い出すと、会ってすぐに私たちは緩和ケアチームのドクターと看護師さんを信頼していました。もちろん2年半の付き合いの病棟の看護師さんや主治医のことも信頼していましたけど。
信頼できる医療関係者がそばにいることの安心感を私は知っています。
ホスピス医の小澤竹俊先生の言葉。
「私が相手を理解しようとすることは大切。
しかし、相手を100%理解することはできない。
でも相手が私をわかってくれる人(理解してくれる人)と思う可能性はある。
苦しんでいる人は、自分の苦しみをわかってくれる人がいるとうれしい。
どんな私であれば、苦しむ相手から見てわかってくれる人(理解してくれる人)になれるのか。
それは、聴いてくれる私。」
会った回数も時間も関係ない。
一瞬で信頼できると思える時もある。
そんな看護ができるようになりたいと思ったことは常に忘れないようにしたいと思っています。
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