じゃんけんの話
ある日、自分はとある立ち飲み屋で飲んでいました。
その日、その立ち飲み屋では特別にじゃんけんに勝ったら飲み代無料というイベントをしていました。
負け・引き分けはアウト。とにかく店員にじゃんけんで勝てば無料になるというイベントです。
実はこのイベント、自分はどうしても勝ちたかったんです。
自分はその立ち飲み屋によく行くんですけど、いつもたくさん飲み食いするので料金も高めになっちゃうんですよね。。。
それがじゃんけんに勝てば無料にしてくれるんです!
もう大チャンスだと思いました。
「今日は絶対タダで飲み食いしてやろう!」って。
というわけで自分は、並々ならぬ気合いでこのイベントに臨んだんです。
店に入りしばらく飲んでいると、途中からたまたま1組のカップルが話し相手になってくれました。
そのカップルに自分は…
「このじゃんけん、自分はグー✊🏻で勝つ!」
と高らかに宣言して、絶対勝つという強い気持ちを猛アピールしていました。
その後も引き続き、「グー✊🏻で勝つ!」「グー✊🏻を出す!」などと、しつこいくらいにグー✊🏻を強調していました。
ただ、これは自分の作戦だったんです。
ひたすら自分がグー✊🏻を出すと宣言し続ければ、店員側も「流石にコイツはグー✊🏻を出すだろう」と意識するはずなので、それだったら店員側はパー✋を出すと予想したんですね。
当然店側としても無料にさせるわけにはいきませんから。
それを読んで自分はチョキ✌を出し、きっちりじゃんけんに勝って無料にしてもらう。
これが狙いです。
つまり
自分✊🏻―店員✋という流れになる
⇒なので自分は✌で勝つ
ということです。
そういう作戦だったんですけど、自分は酒が進むにつれ、ちょっと深読みしすぎるようになってしまいます。。。
先ほど書いた自分✊🏻―店員✋→自分✌の一連のセットは、実は店員側も読んでいるんじゃないかと思えてきてしまって…
店員側から読まれているとすると、自分のチョキ✌に対して、店員はグー✊🏻を出してくるんじゃないかと予想したんですね。
そうしちゃうと当然自分が負けるわけですから、店員✊🏻に対して「自分はパー✋を出そう!それなら勝てる!!」という結論になりました。
つまり
自分✊🏻―店員✋→自分✌:店員側も予想できてる
なので店員✊🏻→それに対して自分✋で勝つ
という流れですね。
さすがにこれ以上の流れは店員側も読まないだろうと踏んで、いよいよ本番のじゃんけんに臨みます。
店員「最初はグー!」
店員「じゃんけんぽん!!」
店員✋―自分✋
やられました…
結局最初の予想で良かったんですね。。。
こんなじゃんけんにここまで店員も深読みしないですよね…
ものすごく高らかに宣言したのに勝てなかった悔しさと、こんなじゃんけんにマジで駆け引きした大人気なさ・恥ずかしさを胸に、約7000円を支払って早く消え去りたいくらいの気持ちで店を後にしたのでした…
じゃんけんで駆け引きするのもほどほどに。。。
それでは、また。