フランスワイン Champagneの全て。
Champagne(シャンパン)とは❓
・シャンパーニュ地方の限定された地区で栽培された葡萄で醸造する。
・ワイン法に規定された葡萄の品種で醸造する。
・ワイン法に規定された製法で醸造する。
・発泡ワインで有ること。
上記条件を満たしていないものは「シャンパン」を名乗ることは出来ない。
Champagne(シャンパン)の種類
Champagne(シャンパン)は単一の呼称であり、同じACで年間2億本ものワインが生産されている。が、同じシャンパンでもブドウの品種や栽培地によって様々な違いが有る。
1)ブドウの収穫年の表示
・ノン・ヴィンテージ・シャンパン(NV)
・ヴィンテージ・シャンパン (Millésimé)
2)ブドウの品種の違い
・Blanc de Blancs (ブラン・ド・ブラン)
・ブラン・ド・ノワール (Blanc de Noirs)
3)色と発泡性の違い
・ロゼ (Rosé)
・Cremant(クレマン)
4)1リットル当たりの糖分含有量による違い
Extra-Brut(エクストラ・ブリュット) 極々辛口/6グラム以下
Brut(ブリュット) 極辛口/15グラム以下
Extra-Dry(エクストラ・ドライ) 辛口/15~20グラムまで
Sec(セック) 中甘口/17~35グラムまで
Demi-Sec(ドミ・セック) 中甘口/33~50グラムまで
Doux(ドゥー) 甘口/50グラム以上
上記情報は全てワインエチケットに表示されています。
より詳しくはこちらで▷https://longstay-wine.blogspot.com/2021/02/champagne.html
非発泡性ワインのAOC
1)Coteaux Champenois
2)Rose de Riceys
「Grand Cru」表示について
発泡酒、非発泡酒とも格付け「Grand Cru」の畑ないし村の葡萄100%で造ったものは、ラベルに「Grand Cru」と表示できる。
シャンパンにおいてはRM(レコルタン・マニピュラン)のものには表示されているが、大手メゾンは「ブレンドの技」を売物にしているので大手メゾンのラベルには殆ど見当たらない。
ぶどう栽培地と特徴
シャンパーニュのブドウ栽培地は、特徴である白亜質土壌の濃淡はあるものの、ほぼ同じ地理的条件を備えている5つの区域に分けられる。
量的にも質的にも、マルヌ河の南北に拡がるシャンパーニュ北部の3つの地域が傑出している。
1.Montagne de Reims(北部)
2.Valée de la Marn(北部)
3.Côte des Blancs(北部)
4.Côte de Sezanne(南部)
5.Côte des Bar(南部)
シャンパーニュのブドウ畑の格付け
Champagne地方の全ブドウ栽培地は村単位で格付けされ分類されており、その格付けによってブドウの価格が決まる。
・Grands Crus 100% (最高値の100%で販売できるという意味)
・Premiers Crus 90~99%
・Autres Crus その他
大手メゾンのChampagneは大部分が複数の村のブドウを混ぜて造られている。
一方、RM(レコルタン・マニピュラン)は、自社畑のブドウだけでその特徴を活かしたシャンパンを造り、出生の村名を冠して販売している。
CHAMPAGNE製法
1)第一次醗酵
秋に仕込んだ白ワインの原酒を春にブレンドする。
2)第二次醗酵
「壜詰」そして、涼しい一定温度の地下倉庫に寝かせ壜内二次発酵を行う。
3)Remuage(ルミアージュ)
澱を取り除く作業。
4)Deogorgement(デュルジュマン)
澱が集められた壜口を瞬間的に壜口のみを凍らせ、澱の貯まった上部の氷塊を瓶内の圧力で飛び出させる除去作業。
5)Dosage(ドサージュ)
Deogorgement(デュルジュマン)時に目減りした量を古酒のワインに蔗糖とブランデーを加えたもので補う作業。この時加える物を粋な表現で「門出のリキュール」と言っている。
6)Dosageと同時にコルク栓を打ち込みミュズレ(針金製の栓押さえ)を掛け一定期間寝かせた後に出荷する。
シャンパンは通常Dosage(ドサージュ)後は壜熟しないので市販の壜を長期保存・貯蔵することはあまり意味がありません。
ラベルへの記載義務事項(AOCワイン)
・原産地名称
・フランス産:輸出用のワインはこの表記が必要。
・壜詰め元(生産者)名
・壜詰め元(生産者)住所
・容量
・アルコール度数
✳原産地統制呼称名はシャンパンに関しては義務づけられていない。
✳<Mis en bouteille a la propriete>と記載されたものは協同組合やネゴシアン。
✳<Mis en bouteille au Chateau> は、シャトーで瓶詰めされたもの。
✳ヴィンテージ及び商標ないしシャトー名は任意記載事項。
シャンパン生産者の業態
シャンパンの生産者はその業態によっれ分類されていて、ラベルにもその頭文字の表示義務がある。
NM(Negociant-Manipulateur);ネゴシャン兼醸造業者
RM(Recoltant-Manipulant);ブドウ栽培業者兼醸造業者
RC(Recoltant-Cooperateurt);ブドウ栽培農家が自分の名前で販売するもの
CM(Cooperative du Manipulation);協同組合が、醸造・壜詰め、販売を協同組合名で行うもの。 ND(Negociant Distributeur);ネゴシアン流通業者
MA(Marque-Auxiliaire);
顧客の要請で、顧客の造るラベルを貼ったブランド。
CHAPPAGNEメーカー
ボルドーではシャトー、ブルゴーニュではクリマ(畑名)、アルザスでは品種を抜きには語れない。
そしてシャンパーニュではブランド、つまりメーカーである。
このメーカーはかなりの数にのぼるが、生産規模と質の面で名門と目されるメーカーを指して「グランド・マルク」ないし「グランド・メゾン」」と言う。
代表的メーカー一覧
★★★
Bollinger ボランジェ
Krug クリュッグ
★★
Salon サロン
Veuve Cliquot Ponsard ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン
Pol Roge ポール・ロジェ
Billecart-Salmon ビカール・サルモン
de Sousa ド・スーサ
Deutz ドゥーツ
Egly Ouriet エグリ・ウーリエ
Jacques Selosse ジャックス・セロス
Joseph Perrier ジョセフ・ペリエ
★
Henriot アンリオ
Moet Chandon モエ・シャンドン
Taittinger テタンジュエ
Pommery ポメリー
Alfred Gratien アルフレッド・グラティアン
Charles Heidsick シャルル・エードシック
Duval-Leroy デュヴァル・ルロワ
Gatinois ガティノワ
Lamson ランソン
Laurent-Perrier ローラン・ペリエ
Ruinart ルイナール
G.H.Mumm マム
Perie Jouet ペリエ・ジュエ
Paul Bara ポール・バラ
Champagneの葡萄品種
シャンパーニュ地方の過酷な気象条件と土壌にあった下記の3品種が栽培され、シャンパンが造られている。この3品種の赤と白の葡萄を混ぜて造る点にシャンパンの特色がある。
赤(黒色系)の葡萄品種
「ピノ・ノワール」と「ピノ・ムニエ」
白(白色系)の葡萄品種
「シャルドネ」。
こぼれ話
シャンパーニュは地下貯蔵庫(カーヴ)で有名ですが、それらはブドウ畑の下層の石灰岩を深さ10m~50m掘り下げたところに有ります。
カーヴの中は光も音も届かず、年間を通して8~12度の気温で湿度も一定でワインの熟成にはうってつけの条件を備えている。
この地方の中心地ランスとエペルネイの地下のカーヴは、端から端まで共に300km以上の長さがあり膨大なワインが熟成の時を過ごしている。
大手メゾンの中には、数10キロに及ぶものもありカーヴの中を電動車が走っています。
ランスの地下には古代ローマ時代に道路や町の建設のために使ったチョークの採石場の跡をそのまま貯蔵庫として使い歴史的記念物に指定されている物もある。
また、ゴシック建築の傑作で世界遺産にも登録されているノートルダム大聖堂はランスにあります。
より詳しくはこちらで
https://longstay-wine.blogspot.com/2021/02/champagne.html