2ヶ月で日商簿記2級に受かった私の勉強方法をまとめてみました
老舗の人気資格ですよね?
ひろゆきさん効果で近年更に需要が高まってきている気がしています。かくいう私もひろゆきさんのおかげで一念発起して簿記を受けました。
合格率はざっくり3級は40%、2級は20%、1級は8%くらい。合格率は低く、人気もあるためやっぱり価値は高いです。
試験の内容は経理の年間の仕事を想定して作られたものなので、経理業界で働きたいなら簿記を勉強しておくと必ず助けになるでしょう。
簿記の資格を持っているなら採用担当者にとっても、「コイツはどんなやつか知らないけど、簿記を持ってるからとりあえず経理の仕事は大丈夫そうだな。」と明確な判断基準に使えますし、
これから働く人にとっても年間でどんな仕事をするのか?大方予測できるので安心して仕事ができるでしょう。
どんな人が向いているか?
とりあえず書店に行って簿記の参考書を立ち読みしてみましょう。
直感で「これ面白そう!」と思えれば適性があると思います。
簿記はお金の計算をする作業です。ルールを覚えてその通りに計算していきますので、感覚的に数学の公式を覚えることと似ています。
つまり小中学で算数や数学が得意だったと言う人にはお勧めです。
2級の工業簿記の原価計算では一次関数も扱うので、高校入試レベルの限られた条件のみで関数を解く方法を覚えていれば、この章でも細かい知識が抜けていても原価計算の問題が解けてしまったりもします。
数学が苦手だとしても勿論合格することは可能だと思います。が、やはり数字が好きな人と比べると苦痛に感じるかもしれません。
しかし、計算の訓練になります。計算技能を鍛えると脳の構造が変化して自制心が身に付いて性格が良くなったり、知能が向上するなど論文でも良い報告が多数上がっています。
数字が苦手な人の場合は、単に安泰のためとか見栄を張るためなど打算目的だけで勉強すると挫折するかもしれません。
途中で心を折らないためにも、自分にとって獲るべき明確な動機付けをしておきましょう。
本屋は自分の知らない本と出会える場所。
今の時代、アマゾンや楽天などの通販を利用すれば家に居ながら本も買えますがそれでも書店に足を運ぶメリットは沢山ありますね。
3級は合格しておくべき?
勿論、3級を受けずに飛び級で2級を受験することは可能ですし、合格することもできます。
今回、私も飛び級して2級を合格しました。
しかし、本来予定では3級を合格してから2級を受験するはずでした。仕事の繁忙期が予定より1カ月長引いてしまい、3級を受験する余裕がなくなってしまったので、やむ無しに飛び級受験したのでした。
そのため、3級を受験することを前提に勉強していたので、実質的には飛び級ではなく、順を追って受験したようなものです。できれば3級は受験するべきと私は思います。
3級の内容を深く勉強しておけば2級の商業簿記の勉強がかなり捗ります。少なくとも仕訳はスラスラできるようにしておきましょう。
私の場合は3級は1週間じっくり参考書を読み込んで、次の1週間でTACの予想問題を解きました。
工業簿記は満点とるつもりで勉強した
これは2級の勉強方法を調べていれば異口同音、よく目にする手段だと思います。
やはり工業簿記は例年傾向がほぼ改変されていないし、要領だけでも大部分とれてしまうところでもあるので確実にとっておきたい分野です。
2級の出題内容は商業簿記が60点、工業簿記が40点なのでこれを一見すると商業簿記の方をより深く勉強するべきなのでは?とも思ってしまいそうですが、商業簿記は難しく、安定した得点源としては頼りづらいです。
工業簿記の勉強の仕方は、まず勘定の流れのボックス図を目に焼き付けること。
これのことです。
材料、労務、経費からはじまり、仕掛品·製造間接費に続き、製品→売上原価までの流れを何度も書き込んで覚えてしまいましょう。
時間をケチらずこれをちゃんと覚えてしまえば仕訳も勘定表もスラスラ書けます。
メインの原価計算のやり方を覚えるのは、数学が得意な人なら楽しい作業だと思います。
早い段階からヤマ賭けしたことが功を奏した
ヤマ賭けとは本来、テスト直前にするものですが、これを過去問をはじめて開く早い段階からやったことが結果的に合格に繋がりました。
工業簿記と問1の商業簿記の仕訳だけは完璧に仕上げてしまおう、という作戦を早い段階で立てたのでした。
工業簿記は言わずもかな、商業簿記の仕訳も得点源として頼れますし、隙間時間などにも勉強しやすい。
そして、実は仕訳さえ完璧にできれば問2、問3の商業の理論や諸表の問題でも確実に部分点をもぎ取れます。
問1と工業簿記の問4、問5の勉強で見た目は60点分の勉強ですが、実質的には80点以上の価値になります。
とりあえずこの3題についてはさっさと過去問をすべて解いて、繰り返し復習して定着させました。
それでも時間が余ったので、諸表の書き方も練習しました。
本番の試験では、できた!と確信していた工業簿記で何故か失点していたので、結果的に問2と問3の対策まで立てていたことで救われた形になりました。
早い段階で目処をつけておいてまずはそれだけ集中。スモールゴールを設定して階段を昇ることでやはり効率良く勉強できます。
書店で自分が持っていない参考書を立ち読みした
購入する参考書は1種類に限定しました。それをベースにある程度勉強してから書店で自分が持っていない参考書を立ち読みすることで補強。
著者が違う本を読むことで違う角度からの考え方も身に付くし、試験本番で意表をついた、自分が慣れている形式とは違う問題をぶつけられたときの訓練にもなります。
ちょっと、店員さんには迷惑だったかもしれません…
しかし助かりました。一応商品ですので大事に扱いましょう。
なるべく早い段階で過去問を開く
過去問を解くのは充分実力がついてからにしよう、と勿体ぶってなかなか手をつけない人もいますが、資格試験においては特にこれは裏目に出ます。
入試問題であるならば、受け入れられる入学者は限られているので落とすために問題も意地悪く作られたりもします。毎年傾向もガラッと変えられることもザラで過去問の内容を覚えてもあまりアテにならないというのもわかります。
が、資格試験の場合は何人でも合格者を出しても良いので必要な技能が備わっていれば合格できるように作られています。過去問の内容を頼りにできます。
そして、その過去問の内容は問題集の内容よりも難しいですし、一題のなかに凝縮されている内容も豊富なので勉強の効率も良くなります。正直、問題集は要らない気がしています。
大原の過去問集には14回分の問題が収録されていますが、極論この解法をすべて覚えれば受かります。
これだけの量があれば嫌でも試験範囲をすべて網羅できるので全分野対策が立てられるわけです。
私は3級については過去問を解いていなかったので、もし受験していたら落ちていたかもしれません…
偶然が重なってラッキーだったかもしれません。
過去問と参考書の往復を繰り返した
実力を計るために過去問を使うのではなく、教材として過去問を使いました。
過去問の解答解説の内容が理解できる程度まで参考書を読み込んでから、最初は解答解説を読みながら問題を解く。わからないところやあやふやなところはその都度参考書で調べる。こうして最初は時間をかけて問題集を解読していきます。
この最初の段階が結構苦痛です。私の場合は得意の工業簿記ですから、1回分を終えるのに丸1日かかったりもしました。
しかし、繰り返していくうちに補助も次第に軽くなっていきます。
最初はいちいち問題文と解答解説を行ったり来たりをします。が、徐々にある程度解説を見なくても部分的に解けるようになってきます。
更に慣れてくるとたとえば寝る前に解答解説を読んでおいて、翌日にはそのうろ覚えの解説を頼りに完答したり。
最終的には解説を読まなくても初見で問題を解ける段階までたどり着くこともできました。
時間がかかって苦しいのは最初だけ、ということを忘れないようにすることは大事だな、とやはり思います。
ちなみに何度も過去問を復習したわけですが、2周目の復習は問4と問5の工業簿記に関しては1日で14回分全部復習できたほどでした。
それくらい2周目以降はイージーモードというわけです。
もうひとつ。
人間の読解力は大したことはない、ということも念頭におくべきと思っています。
どんな名著であってもその人にとって記憶される大事な内容は平均9%ほどと言われています。これは本の内容に無駄が多いのではなく、人の記憶力はその程度なのだと思っています。
そのため、どんなに参考書を深読みしたつもりでもそれだけで定着している内容は知れたものだと思っています。
実際私も実地問題を解いて、わからなかったところを参考書で調べたときに、今まで無意識に読み飛ばしていた内容をはじめて知覚することが山のようにありました。
問題を解けずに悔しい思いをして、それで参考書を読み返して、そのときの感情と共に知識が記憶として定着します。
はじめに参考書を読むときはあくまで解答解説を解読できる程度を目的にざっくり読んでから、過去問演習を交えてそこで深読みしていく方法が効率良さげだな、と全体を通して思いました。
おわりに
私は今回、9月から簿記の勉強を開始して11月の商工会議所で2級に合格することができました。
今は3級と2級についてはテストセンターで自分の好きなタイミングで受験可能ですが、やはり明確に締切を設定できる商工会議所の試験にチャレンジしたおかげで比較的短期間で内容を収得できたと思っています。
とは言え、私にとってはやっぱり2カ月は準備期間が短いように感じました。結構苦しかったし、テスト1週間前は地獄の追い込みでした…
何をやるにしても手遅れということはないですし、早ければ早いほど得です。
また私の場合は簿記の試験を通じて勉強する習慣を身に付けることができたのでこれも大事な収穫だと思います。今は週5以上で近所のフードコートで自習するのが趣味でもあります。
これを読んで簿記にチャレンジしてみようかな、と思ってもらえたら幸いです。
是非今すぐチャレンジしてみましょう!
ありがとうございました。
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