神学ダイジェスト124号特集 性的マイノリティとカトリック教会 雑感

ステファニー•クナウス氏の『キリストの虹色の体とクィア 神学』を読んでいるのだが、原罪論が抜け落ちていて、人となったイエスはこうあるべきでそうでなければ人となったと言えないという位の勢い。イエスは無原罪で三位一体の神だからこそ贖い主救い主として受肉されたのだと理解しているので、氏の人間イエス論は受け止めきれないでいる。原罪と受肉について再確認するのに、第二バチカン公会議公文書全集から巻末のインデックスを使ってあたると、教会憲章と現代世界憲章に行き着く。本号の『罪をめぐる新たな理解とその可能性』(J.F.キーナン寄稿)は面白い。
神学ダイジェストNO.124号、ステファニー・クナウス氏の紹介文(P8)で、「著者は、規範とされてきた性のあり方から「逸脱」している人々を中心に据えて神学することが、私たちに何をもたらすのかを考察する。」とある。神学は人を中心に据えて成り立ちうるというそもそもの視点に違和感を感じてしまった。据えられた人の有り様によって神学のもたらすものが変わるなんてあり得ないと思う。
フェミニズム神学、同性愛と神学についての著作はあるようです。新説の評価は現在(第二バチカン公会議以降)の教説が基本だと思っています。LGBTQのTの神学は寡聞にして存知ません。過去の異端史を知るのは過ちを避ける為だと思います。個人的な頭と読書の整理です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?