朝までが長く感じる
前よりは夜に寝れるようになったが、ぐっすり寝たなと思ってスマホの画面をタップすると00:30だったりする。映画でも観ながら過ごしていると、いつの間にか寝ているが次に起きた時間は3:00頃だ。また映画の続きを観て同じ様に寝落ちして、ようやく5:22だ。窓の外はまだ暗いから早朝という訳でもない。
とにかく朝までが長い。1日が終わらない感覚になる。寝たい訳では無く1日を何事もなく無事過ごせたなと感じたいのだと思う。
理想は11時ぐらいに寝て、6時に起きて、窓の外の朝の光を感じて、今日も生き延びたなって心の中で呟いてみたかったりしたいのだが、現実はそんなドラマみたいにはならない。
ただ毎日無事に過ごせている事に感謝はしているし、まだ生きてるなと朝に思う事は変わらない。もう少し癌には静かにしていて欲しいので毎日、安静を第一に考えている。
今日は特別に許可を貰って妻と娘の2人と面会出来た。お茶と交換日記と着替えを持参してくれた。来る途中でモールで娘の秋冬物の服を買ったと教えてくれた。いつも通りの日常を送ってくれているのを見聞きするのは嬉しいものだ。
息子はチケットが余ってるからとプロ野球を観戦する為に友達に拉致されて球場に向かったそうだ。同じ様な経験があるから懐かしく思えた。
浮腫んだ足を妻と娘に揉んでもらいながら、娘のする話を聞いている時間は、とても穏やかな気持ちだった。学校の事や友達の事やゲームの話に運動会の係の話、いつも家でしていた会話をしていた話を病室でしている。
娘との会話はこれでいいのかもしれない。難しい話や、湿っぽい話や、伝えたい話よりも日頃の何気ない話を沢山聞いたりする方が大切な気がしている。そう、いつものお父さんでいよう。
だから抱きつかせてくれーって言って迫ったら、
いつもの様にキモいって言ってもいいんだよ。
体調は下痢対策として整腸剤を飲む事が決まり、明日以降に効果はわかると思うし、今は昨日と変わりないように感じる。これといった朗報は無いので、余命0日は継続中です。
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