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【写真】異化、CineStill400D

梅田に行ったとき、八百富写真機店にてMARIX100Dと一緒に購入したカラーネガフイルム「CineStill400D」を使用してみた。三月末頃、FUJIFILMはカラーネガフイルムの製造を停止した。

それ以前からフジのみならず35㎜フイルムは店舗入荷も少なく購入本数も制限されていた状況で、年々の価格高騰も続いており、フイルムカメラファンにとっては更なる追い打ちとなっている。いま流通している在庫が消化されたら、しばらくフジカラーネガを目にすることがなくなる。なんとか状況が打開されることを願うばかり。

ただ、これを機にフジ、コダック以外のフイルムにも注目されてくる現象があるのかもしれないなどと思ったりして、あわよくばこれを好機とフイルムカメラがふたたび流行してくれたらと思ったりもしている(そういえばPENTAXがフイルムカメラ開発しようかなと言っていたりして、見方を変えると追い風なのかも……?)。今回紹介するCineStillもそうだが、マイナー? なフイルムは地方にいくと店舗で置いているということがない(私の移動範囲ではカメラのキタムラしかそもそもフイルムを置いていない)。でも今回使ってみて、その魅力に一撃でハマってしまい、フイルム選びって幅が広がるほど写真が数段面白くなることに気づくことになったのだった。

前置きが長くなっているが、いちおう一緒に買ったというMARIX400Dの写真もリンクしておこうかな。

リンク記事の中程に作例がありますよと。

さて、ようやくCineStillのほうの話になるけど、これが

イイ! めちゃくちゃイイ!! 

ということでまずは作品をみてくれ。

特徴が分かりやすいものを選出してみた。

一見して光源や強い反射といった輝きを伴った光が、周囲にまで滲んでいるのが分かる。ハレーションというらしい。

比較にISO400のKodakネガフイルムで撮影したものを見てみよう。

こちらはフジカラーのISO400ネガ。

フォーカスの外にある光源は膨らむものではあるけど、その膨らみの輪郭はクッキリしているし、ピントが合っているときはそうした膨らみをほとんど伴わない。

それがCineStillだと、

こうなる。

CineStillはKodakの映画用フイルムを素材としている。動画用フイルムは走行しながら撮影されるため静電気を帯びてホコリを吸着してしまう現象を避けるため、レムジェット層と呼ばれる帯電防止の層があり、これがハレーションも抑えているらしい。CineStillはこれをカメラ用フイルムとして使用し、かつC-41現像を可能にするため、この層が除去されている。そのため、このような映像を写しとるんだとさ。へ~

丁度、このごろの黄砂の加減もあり、斜陽が射すと空が黄色く散乱する。琳派の絵みたいだなとちょっと感動したのだが、CineStillとの相性はよかったのかもしれない。

強い光を受けているところが、ややボヤッとなって赤みが差すのかなという印象。最初に見せた駐車場の白線なんかも縁がすこし赤みがかってるね。

さてさて、あとは今回撮影分を一気にみてもらおうかな。

これじつは二重露光なんだが一枚目が暗すぎてその風がなくなっちゃったもの

なかなか入手できないし、けっこうお値段も張るので気軽に使用することはないと思うけど、また使ってみたい。CineStill、魅力的なフイルムだ。

カメラ :NIKON NikomatEL
レンズ :NIKKOR-S・C Auto 1:1.4 f=50㎜
フイルム:CineStill400D

現像  :カメラのキタムラ
スキャン:EPSON GT-F500

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