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これまで触れたフイルムカメラを紹介その6【NIKON NikomatFTN】

カメラ紹介シリーズを始めた時点では所持しているカメラは前回紹介したNikomatELで最後だったが、このあいだ高知市を歩いたときに購入したものがとりあえず2機増えたので、今回と次回はそれを紹介しようと思う。

前回の記事はこちら↓

ニコマートは前回書いたとおりNIKONの廉価版という認識でとりあえずよいだろう。このレーベルはELとFTの2シリーズがあるらしい。

氷結とか置いてるし机上が汚いのは気にしないでくれ

ELは電子制御でFTは機械制御という認識でとりあえずいいはず。前回記事のとおりELは電池なしでは1/90秒のSSに固定されているが、FTでは機械式なので電池を必要とするのは測光(露出計)だけなので、これを使用しない限り電池は不要である。ELには絞り優先オート機能が搭載されているが、FTに自動露出の機能はないようだ。

初めてFT機を見たときは軍艦部にダイヤルが足りなくて、スカスカした印象を抱いたものの、見慣れてくるとこれはこれでかっこいいと思うようになってきた。足りないと思わせているのはEL等多くのオールド一眼レフが配置しているシャッター速度ダイヤル。FT機はこれが本体マウントの外周に配置している。位置関係的にはOLYMPUS OM-1と同じで、もともとがOM-1使いだったこともあり、気になる機種だった。

ただ、その操作性はOM-1とはかなり違ったものになっている。それは回し方にあらわれる。
OM-1の場合はリングに1対のつまみ部分があり、これを親指と中指で握って回す。

OM-1

対してFTのほうはレバー状の突起が一本ついている。

FTN
目盛はここ

この違いが割と操作性をまったく違うものにしている。個人的にはやはりOM-1に軍配を挙げたい。というのもレバーを見ると分かるが、レンズの取り外しボタンと1/8秒の地点で重なるため指が干渉してしまう。低速⇔高速の移動幅は実際の撮影時では大きくないだろうから、些末なことかもしれないがやや気になるところではある。またNIKON Fマウントの特徴か、ペンタ部が前方に突出しているため、指示位置が真上に付かず斜め上方に設置されている。このへんはSS設定に微妙な遅滞を発生させそうだと思う。力点が1点であるためOM-1より力加減が繊細になる印象もある。これなら軍艦部に配置されていたほうが使い勝手はむしろよかったかも知れないと思わせないでもない。

ちなみにASA感度設定はこのリングの底部に配置されている。

特に操作用のレバーなどはなく、この黒い枠を爪で直接動かす。ここも不便を感じる。

このように見てみると、決して使いやすい機種とは言えなさそうな気がするものの、おそらく軍艦部をスッキリさせるほうに重きを置いているんじゃなかろうか。何のためにと思うが、ひょっとするとOLYMPUSPENやKONICA Sなどのすっきりした天面を再現したのかもしれない。

ASA、SSダイヤルがない分余白が広い軍艦部

丸窓になっているフイルムカウンターは松本零士漫画が好きな私的にはレトロ感もあって気に入っている。せっかく余白があるのだからもっと大きくてもいい気がする。

ペンタ部は尖ってるし革張りしていてかっこよい。

この機種はリサイクルショップで2000円で売られていたもの。ジャンク扱いになっていたのでとりあえず店頭で触らせてもらい、分かる範囲で動作を確認したが、大きな支障になりそうな箇所は見つからなかった。

あえていうならモルトはボロボロなので要交換なのと、あとは露出計が不良なのかも知れないといった程度しか見当たらなかった。

ちなみに裏蓋の開閉は、巻戻しクランクの引き上げではなく、側面についてる爪を引き下げる。

ヒンジ部

とりあえずELのときと同じ処置で、習字用下敷きをヒンジ部に貼り付けてやった。ELのときがそうだったが、上下の溝にモルトは残ってなさそうだったがここから感光することはなさそうだという結果が得られているので、とりあえずヒンジ部だけの処置で撮影してみることにした。

今回はレフ板の緩衝材についても同様に下敷きで貼った。あとあと繊維で不具合を起こしそうな気もしたが、通販で購入するのが億劫なのでまあいいやで貼った。

ELのときにミラーが架台から脱落した苦い経験があるので、ここのクッションは是非もなく必要だと感じている。うちのELはちゃんと分厚いモルトがついていたんだけど、経年で接着が甘くなったのかね。

と、たかがモルト(の代用品)を貼っただけではあるが、エタノール綿棒でゴシゴシしたり下敷きを切り取ったりしているうちに愛着は湧いてくるもので、ちょっと特別な一機になりました。

今日、とりあえず感光の有無を試験するため、購入時になぜか付いてきた飾りに置いてただろうフィルムを装填して現像してみた。フィルム自体は案の定褪色していたが、カメラのほうは問題なさそうだ。

ということで、今後はELとFTNそしてOM-1を併用していこうと思う。

FTNは機械制御である点が私としては嬉しいところ。レンズもELのものが使えるしね♪

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