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関東平野 偶数年は雪降る説?

 Xを中心に気象界隈では”関東は偶数年で大雪になりやすい”というジンクスが時々聞かれます。しかし、実際にそれを数えて数値的に示したデータが見当たりません。重い腰を上げて今回調べました。
※統計学は素人です。検定の手法などが適切ではないと思いますのでご指摘歓迎です(知識もないので代わりにやってください)


1.  調査方法

・期間は1974/1975〜2023/2024年(50年間)
・調査地点は東京・熊谷
・各年について12〜3月内の最深積雪を調査
・1〜3月の年が偶数の場合を偶数年、奇数の場合を奇数年とする。例えば1990/1991年の12〜3月は1〜3月が1991年になるので奇数年
・Welchのt検定で有意差を評価(水準5%)

2.  結果

最深積雪の箱ひげ図・有意差評価

・熊谷は枠外の彼方に2014年の外れ値(62cm)あり
・最深積雪が0cmだった年数も調査
 奇数年:東京…12年/25年、熊谷…6年/25年
 偶数年:東京… 3年/25年、熊谷…3年/25年

3.  感想・あとがき

 想像を遥かに超える差が出て困惑しております(特に東京)。正直今までただのジンクスだと思っていたのでここまで数値上で差があるとは...…。
 この結果は12月にXへ投稿しましたが(現在Xは鍵垢にしています)、有識者が他の検定手法を試したところ、同様に有意差が出たようです。また、関東の他の地点含め全国の観測点で同様の検証を行なって下さった方もいましたが、このような差が出るのは関東だけ(それも南部沿岸部で顕著?)のようです。さらに、大気場やシミュレーションを用いた解析を実施してくださった方もいました。
 有意差があるということは、どこかしらに原因があるということ。今後解明されていくのでしょうか?(僕には無理です)


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