セルフ
世の中のほとんどの人が毎月~数ヶ月おきに美容室、
ネイル、エステ、まつパーorマツエク…と
なかなかのお値段かけて自分を整えてることかと思う。
もう遠い目で空を見つめるほど昔、アシスタントだった頃は同期と競い合うかのように毎月、髪型、髪色変えるほどだった。
しかし、ある程度スタイリストになって年数がたち始めると、不思議とみんな落ち着いてくる。
(美容師あるある)
私はその頃からヘアカットもカラーもセルフでやっていて、パーマも縮毛矯正もセルフ。
まつパー/マツエクセルフ。
ジェルネイル セルフ。
エステ セルフ。
各サロンに行かない理由…
それは美容師/エステティシャン/アイリスト/ネイリストさんからの質問が怖いからだ。
「平日がお休みなんですね~。お仕事何されてるんですか?」
みんな必ず聞いてくる。
他愛もない世間話なのはわかっている。
かく言う私もその昔は投げかけていた。
私は愛嬌はいいのに人見知りをするので
美容師さんと(私も美容師なんです)を隠して架空の職種になり切って会話ができない。
挙動不審が発動する。
かと言って「実は私も美容師なんですよ~」とか言ったら、「やりにくい客だな」と思われたらどうしようって
やっぱり挙動不審が発動してしまう。
(逆の立場なら何とも思わないけどさ)
たまにすごいセニングの入れ方する人とかいると、もう、手汗と動悸がとまらない。
なので心労がたたるといけないので、美容には材料費のみで何年も生きている。
ネイルもマツエクもまつパーも、同じ理論だ。
ある日の失敗
私のスペックは緩いウェーブのくせ毛で、放置すればするほどいい感じにうねるので気に入っている。
胸辺りまで伸びたら肩上まで切る。
それまでは気になる所をトリミングする程度。
私は自分の髪にそんなにこだわりがない。
(セニングにはこだわるが笑)
余談だけど、自分の髪型をめちゃくちゃ意識している美容師さんって案外少ない気がしている。
適当にスタイリングすると、不思議とそれっぽく見えちゃうらしい。
要は雰囲気なんだと思う。
とは言っても、時には失敗もたくさんしてて、
ある日、ロングヘアだったのを急にオシャレでレトロな感じの「マレットヘア」にしようと思った。
そういう事は多々あって、思いつきでインナーサイドをガッツリ刈り上げてみたり、派手カラーしてみたり。
夜中に前髪を作りたくなる感覚は誰もが経験するかと思う。
目指すマレットはウルフベースにちょんチョロリンと毛束を作った感じのクラゲっぽい形。
わたしの癖なら外国の人みたいなくしゃっとしたマレットができると踏んでいた。
いつも通りに頭の中で展開図を描きながら「ここをこうして…襟足はこの辺りで、あとはこことここを繋げる…」と迷いなくハサミを入れていて、そろそろ完成が近づいた頃、ある事に気がついた。
「あれ?…これ…長州やん…」
鏡に映る私はオシャレなマレットヘアな長州力だった。
「…思ってたんとちゃう」
時すでに遅し。
この試合の敗因は、おそらくトップの切りすぎかと思うが、もはやもう、どうしようも無い。
しかも、はちうえセイムレングスのちょんチョロリン。
「切れてないですよ」と言いたいところだったが、ガッツリ切れている。
今、私にできる最善の策は静かにアプリを開き、ブライム便のウィッグをポチる事だった。
傍から見れば、何かしょんぼりした長州力がAmazonでウィッグを吟味している姿は哀れとしか言いようがない。
ウィッグが届くまでの数日のやるせなさたるや。
そんなこんなで、選び抜かれた選りすぐりの数種類のウィッグが届き、トップが伸びるまでは日替わりヘアを楽しめることになった。
2ヶ月もすれば髪が馴染み出してきて少しマシにはなったものの、まだなんとなく長州力の名残はある。
しかし、毎日ウィッグを被るのはそろそろ面倒だ。
そこで今度は「ブレイズしたらいいか!」とエクステを入手し、全頭をショートブレイズにした。
初回はNetflixを観ながらやって5時間ほどかかった。
次第にブロッキングさえ拘らなければ3時間で出来るようになった。
エクステも海外通販だと色んなカラーが激安で、
これで長州力の面影が消えるまでをやり過ごせた。
今は長州力の面影は無い。
(あれはあれで笑いを呼べて良かったのだけど)
ブレイズは自他共に評判よろしくて、何をどうやっても、オシャレになってしまうからいい。
でも、毛根が弱ってしまうので最近は「ここぞ!」と言う時以外はやらないことにしている。
作戦名「勇気」
美容師なので、薬剤や成分についてはよく分かっているし、スタイリストなら展開図も描けるだろうし、大体のことはセルフで出来て当たり前だとは思う。
万が一、私のように伝説のレスラーが出現したとしても、修正力(あと、諦める力)さえあればなんとかなる。
一般の人はどうだろう?って思ったら、案外Youtubeやインスタには解説してくれてる人が沢山いて、なんて便利な世の中だろうと思う。
あとはこれを実践してみるか否かなだけだ。
これを遂行するにあたっての作戦名は「勇気」だ。
ぜひ、やってみたよ、な報告お待ちしてます。笑