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ニックフィットって何の肉?

■ご挨拶

皆さんはじめまして、マロッシュ(@marrosh06)と申します!
大阪在住で、以前はモダン、現在は主にレガシーを中心にテーブルやMOでマジックを楽しんでおります。
大会で好成績すらあまり残したこともなく、MOで5-0とかもした事ございませんが、MTGが本当に大好きで、今回自粛期間で時間が出来たことも相まって、このように筆を執ってみました。
このような記事を書くのは初めてなので、見にくい読みにくいがあるとは思いますが、温かい目で読んで頂ければなと思います。

■今回のテーマ

さて、そんな初記事で何について書くかですが、ズバリこちらです!

Nic-Fit(以下ニックフィット)

「え、何それ?知らね~」
「聞いた事はあるけど、回した事ないわ~」
「いにしえの絶滅危惧種でた~」
「このアーカム環境で回してるとかw」

こんなリアクションが聞こえてきそうですね。
確かにMOでもリアルでもあまり見ないですし、おっしゃってることは残念ながらごもっともだと思います。
とはいえ、私はこよなくこのデッキを愛しており、好きであるがゆえにデッキに関する知識に関しては、他の方よりかは多少なり詳しいと思ってます。

ずっと調整も続けてしましたし、色んな型を回したので、今回は
①ニックフィットとは何か?
②具体的にどんなバリエーションがあるのか?
この2つをメインに、少しでも多くの方にニックフィットのことを知ってもらえたらいいなと思います!

前置きが長くなりましたが、本題に入りましょう!

■What is Nic-Fit?

そもそもニックフィットって何なの?という方が多くいらっしゃると思うので、まずはどんなデッキなのかを簡単にではありますがご紹介を…。

少し古めの記事ですが岩SHOWさんが公式に紹介して下さってます。

はい、以上です。
てのは余りにも寂しいので、もう少し詳しく解説致します。

基本は記事にある通り、老練の探険者(以下ベテラン)をキーカードとした、ランプ系デッキとなっております。

画像2

『お相手にも同じ効果及ぼすので、お互いハッピー』

では、実際にどのように動くのかというと、

図2

ざっくりですが、このような動きがニックフィットの代表的な動きとなり、一番基本的なムーブとなります。
この動き、実はプレイしてみると結構楽しく、たくさんの土地を並べてデカいクリーチャーをドンと出す!!という、皆さんが最初に習ったであろうMTGの基本的な動きをレガシーで出来るというのは、ニックフィットの大きな魅力の一つではないかと思います!

図1

『こんな意見には負けずに、自信を持ってプレイしましょう!』

■採用カードについて

次はデッキのバリエーションについて書きたいところなんですが、

「イマイチ効果が分からない」
「そもそもなんだそのカード」

というカードもあるので、次の項が分かりやすくなるように、何枚か先に紹介しておくことにします。知ってる方は、次のバリエーションの項まで飛ばしちゃって下さい。

①ネル・トース族のメーレン

メレン

ニックフィット界では超絶メジャーカードですが、そこでしか使われない為か、MOで良くテキストを確認される1枚です。

効果は毎ターンエンド時にリアニメイトか回収するという、強烈なもの。経験カウンターの条件が、生贄手段の多いこのデッキと噛み合っており、ドライアドの東屋やベテランを使いまわせたり、こいつが場に定着すればガンガンアドバンテージが取れます。稲妻で焼けないのも〇。

ちなみに経験カウンターはメーレンではなくプレイヤー自身に乗るため、こいつを除去しても経験カウンターは残ります。

②アルゴスの庇護者、ティタニア

ティタ

ニックフィットのフィニッシャーと言えば!というカードですね。
最近BGタイタンに採用されたこともあり、メーレンよりかはメジャーですが、それでもそんなに頻繁に見るカードではありません。

効果は、フェッチ・キャノピー・不毛・森を護る者などを起動するだけで、5/3トークンが出てくるという見た目とは裏腹に豪快な効果を持ちます。
出たときに土地を戻せるので、フェッチ戻して起動で本体と合わせて10点クロックは本当によくあるパターンとなります。

③フェイに呪われた王、コルヴォルド

コルヴォ

スタンでのジャンドサクリファイスに採用されていた王様。
ティタニアよりも誘発の範囲が広く、能力も自己完結している為、思っている以上にクロックが早いです。
スタン以下のフォーマットでは重さと色拘束の強さから、採用されていませんが、能力自体は充分レガシー級!!

分回り

『森を護る者とティタニアと並べば、こんなことも出来ちゃいます』

④悪魔の意図

意図

ニックフィット界のデモチュー。
追加のベテランサクり枠でもあるし、終盤にこのカードのお陰で勝てた事も何度もあります。

ちなみに、メーレンと永遠の証人とは強烈なシナジーを発揮し、経験カウンターが2個乗っていれば、
「証人サクって意図(カウンター3に)→エンドにメーレンで証人リアニ(意図回収)」
のループが完成し、毎ターンデモチューというとんでもムーブが完成します。

⑤法務官の声、アトラクサ

アトラクサ

こっからマイナー度が増します笑
統率者2016で出た4色クリーチャーの内の1枚で、優秀なキーワード能力4種に加え、毎ターン増殖という珍しい効果を持つ法務官。
「呪詛呑みのレベルアップ・軟泥やトラッカー・各種PW・経験カウンター」など、意外とカウンターが乗る事が多いニックフィットにおいて、このカードは非常に強力です。

相手のチャリスやバイアルのカウンターも増やしてズラせるので、覚えておくと役立つかもしれません。


⑥不撓のサスキア

サスキア

統率者2016からもう1枚。
一瞬???な能力ですが、要するにプレイヤーに与える戦闘ダメージを倍にするという凄まじい能力。
ベテラン→ファイ塔(通称5マナルート)スタートだと、2ターン目素出しや緑頂点から飛び出すこともあり、6点パンチをブチかますとんでもお姉さん。もし次のターン探索する獣などが絡むと、通らば14点の3キルルートが確立します。

使ってみるとわかりますが、とんでもない中毒性があるので、一度は試して欲しい1枚。


⑦戦慄蒔き、グリズモルド

グリズモルド

さて、ついに来ました筆者激オシのこの1枚!
統率者2019のカードで、おそらくEDHプレイヤー以外知ってる人なんていないでしょう笑
3マナ3/3トランプルに加えて、自分のエンド時にお互いトークンを生成し、トークン死亡でサイズアップという、他にない独特な能力を持っています。
毎ターンチャンプブロッカー生成は、地上戦で無類の強さを発揮し、タルモゴイフに対して滅法強いクリーチャーです。
他にも、

①疫病マン(指定:植物)で毎ターンサイズアップ&こちらだけトークン生成
②破滅的な行為や毒の濁流でトークンをまとめて流してサイズアップ
③毎ターントークン生成なので、メーレン・悪魔の意図・4ヴラスカ・コルヴォルドと強烈なシナジー

などなど、ニックフィットにとっては良いところしかありません!!! 騙されたと思って1回使ってみてください!!!!
※オーコとは毎ターン鹿要員をプレゼントする友情コンボを形成するので、必ずサイドアウトしましょう笑


少し取り乱しましたが、以上が採用カードについての補足でした。
特に⑤⑥の2枚に関しては、通常デッキでは素出しなんてほぼ出来ませんが、ベテラン経由なら色拘束なんて無いに等しいため、強力だが色拘束が…なんてカードも、らっくらく~に採用できます。デッキの魅力の一つですね!


■バリエーション

さて、お待ちかね?のデッキ紹介のコーナーです!
どんな型のニックフィットでもほぼ確実に入るであろうパーツが、「ベテラン・セラピー・緑頂点」だけであることから、本当に様々な型が存在致します。
また、緑頂点でのシルバーバレット戦略をとる事が多いため、同じカラーでも採用クリーチャーに結構好みが出るので、個性あるリストになっていて面白いです。
なので、ここではあくまで私が組んだデッキ構成を元に、紹介をしていきます! 主観(性癖)も大いにありますが、「みんな違ってみんないい」の精神で読んで頂けると嬉しいです。

①アブザンニックフィット

アブザン

まずは白黒緑のアブザン型から。

この型の特徴としては、
①ギデオン、シガルダ、秋の騎士の採用
②サイドボードの選択肢が多く、対応力が非常に高い

これら2つがメリットとなります。
特にサイドボードが非常に優秀であり、チョイス次第ではどんなデッキにも対応することが可能です。
今回は採用しておりませんが、アナフェンザ・包囲サイ・武勇の場の執政官・龍王ドロモカなども候補。特にアナフェンザはメインからリアニやウーロをメタれるので、非常に強力です。

妨害も多く、良い意味でも悪い意味でも丸い型なので、ニックフィット始めるならアブザンがオススメです!

②ジャンドニックフィット

画像13

続いては黒赤緑のジャンド型です。エルドレイン&テーロス以降かなり強化されましたね。

この型の特徴としては、
①罰する火・紅蓮破・コルヴォルド・クローティスの採用
②速攻クリーチャーの採用による奇襲性
これら2つがメリットとなります。
罰する火の採用によりクリーチャーデッキにとても強く、コルヴォルドによる突破力、紅蓮破・クローティスによる青デッキへの耐性もあります。
呪文砕き・探索する獣・サムトの3種類の速攻クリーチャーを採用しており、頂点からの奇襲性の高さも魅力の一つです。

アブザンに比べると、サイドボードに若干の不安はありますが、序盤からガンガン攻めていきたい人にはオススメの型です。

③スゥルタイニックフィット

スゥルタイ

3番目に紹介するのは、青黒緑のスゥルタイ型です。

この型の特徴は、
「コアトル・オーコ・ウーロ・レオヴォルドなど圧倒的パワーカードの採用」
この一点に尽きます笑
コアトルによるアドバンテージ・グリズモルドで鹿要員を無限生成、ウーロによるマナ加速やヴォルラスの要塞での使い回し、ハイドロイドによるフラッド受け、氷雪パーマネント多数採用に伴うツリーフォークによる詰め性能、そしてオーコ。
おそらく現状一番強いのはこの型でしょう。
ただし、どうしてもBUGゼニスオーコの劣化になってしまいがちなので、そことは差別化出来る様に工夫が求められます。

ちなみに私は極度のオーコアレルギーであるため、この型はほとんど回したことがありません笑

④4Cニックフィット(赤抜き)

赤抜き4C

4番目に紹介しますは、赤抜き4Cニックフィット。上記のスゥルタイ型に白をタッチした型ですね。

この型の特徴は、
①アトラクサやギデオンの採用
②白タッチによる、翻弄する魔導士の採用

純粋にパワーカードを追加採用したことにより、スゥルタイ型より突破力が増しています。
また、翻弄する魔導士はセラピーと相性が良く、コンボデッキに対する相性が劇的に向上します。ベテランの天敵であるソープロ対策になるのも良いですね。

ちなみに私は極度のオーコアレルギーであるため、この型h…(以下略


⑤4Cニックフィット(青抜き)

青抜き4C

5番目に紹介するのは、青抜き4Cニックフィット。この構成はリーグ4-1した時のものとなります。

この型の特徴は、
①ジャンド型に加えて、白の優秀サイドカードを採用し対応力が向上。
②サスキアの採用による爆発力の向上

これら2つがメリットとなります。
特に②が大きく、爆発力という点においては、上記4種のデッキに比べて頭一つ抜けています。ニックフィットなのに3キルルートが複数あるのがその証拠です。

4C故のマナ基盤の不安定さや妨害の少なさはありますが、非常に病みつきになる型ですので、豪快に爽快に勝ちたい方にオススメです!

⑥レクターニックフィット

レクター

6番目に紹介するのはレクターニックフィットです。見ての通り、上記の5種類とは全く違うリストとなっています。

主な勝ち筋は以下の通りとなります。

レクター型のイラスト

ベテランのマナ加速からレクターを早急に着地させ、ニックフィットデッキの豊富なサクり要素で生贄に捧げ、豪快なPWやエンチャントを出していくのが核となる動きとなります。

どちらのレクターも手札次第では一発で決まらないこともあるので、後続のレクターを引っ張ってくるために、進化の飛躍が採用されているのも特徴ですね。

進化

「サクり台としても非常に優秀」

従来の型とは全く違ったムーブとなりますし、意外とプレイが難しいですが、決まった時の爽快感は物凄いので、一度お試しください。

レクター盤面

「ハマればこんな盤面になることも…」

以上が代表的なニックフィットのバリエーション紹介となります。
冒頭にも記載しましたが、これらはほんの一例で、人によって様々な型があり様々なカードが採用されます。

どの型もそれぞれ良いところがあるので、少しでも気になった型があれば、ぜひ回してみてください!!!

■まとめ

いかがでしたでしょうか。
色拘束やマナコストの影響が小さく、自由度が高いデッキなので、新セット出るたびにカードギャラリー眺めてあれこれ考えることが出来るのが、とても楽しいし大好きな時間です。

私自身まだまだ勉強中ですし、結果を出せているわけではございませんが、本当に調整しがいのある、楽しくて素晴らしいアーキタイプだと感じております。

この記事を読んだ方が、少しでもニックフィットのことを好きになってくれたらいいなと思います。
もしご意見・ご質問等ございましたら、ツイッター(@marrosh06)やコメントで遠慮なくお待ちしております。私でわかる事なら、喜んでお答え致します!

長文&駄文だったかもしれませんが、お付き合い頂きありがとうございました。今後もニックフィットの記事を書く予定しているので、良かったらまた見に来てください!!


■追記

ツイッターに書きましたが、前回のKMC Online 2ndでは、上記のどれにも当てはまらないオリジナルニックフィットを構築して、それなりに満足のいく成績を残せました。
しかもカラーリングで言うと、回したことがあまりないと書いていた赤抜き4Cニックフィットです。(オーコは当然いません)

そちらのデッキの解説については、安定した成績残せるようになったら、また別記事で紹介させて頂こうと思います!

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