知らないことが怖いのか、知っていることが怖いのか
今回はちょっとした話。
知らない人は怖いとか、死は恐ろしいなどと言われる。未知のものは怖いということである。
一方、「知らぬが仏」ということわざがある。知らないほうがいい、つまり知っていることは恐ろしいと解釈することができる。これは大きな矛盾だ。
単純な話である。知らないことが怖いとは、そのコトについて知らないということを「知っていることが怖い」と考えればよい。
自分が感じる世界が全てだと思うのであれば、未知という概念は存在しえない。しかし、普通に生活していれば、誰しも知らない知識、知らない世界などは存在するはずである。
この「知らないことが存在しているにも関わらず、それについての知識がないためになすすべがなく、恐ろしく感じる」ことが恐怖の理由であると考える。ある意味無知の知である。
昨今の新型ウイルスや、原子力発電所の事故による放射線の問題などに当てはまる話である。そして、それらに対処する方法は、「正しい知識を身につけ正しく恐れる」ことである。とりあえず騒ぎ立てることが対処法ではないのだ。
このように、一見矛盾するような考えを包括することを今後もやっていきたい。