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今話題!不貞を連想させる、渋沢栄一はお祝儀に不適切?
テンプレート化されたウェディング業界の現状
日本の紙幣に描かれる人物は、主に歴史的な功績や文化的な影響力、教育的な価値を持つ人物が選ばれます。紙幣に新たな人物が描かれる際、その理由には国民に歴史の再認識を促すことや、次世代への啓蒙が含まれています。2024年には新1万円札が導入され、渋沢栄一の肖像が描かれることが決まりました。
しかし、このニュースは意外な反響を呼び、「渋沢栄一の肖像が祝儀に不適切」といった声が上がっています。
特に、「不貞を連想させる」という批判が注目を集め、祝儀袋や結婚式での新たなマナー形成に影響を与えるのではないかという懸念も広がっています。
ただ、この問題に直面した時、私たちは単に一人物の背景にとどまらず、結婚という制度やパートナーシップが現代社会においてどのように変化しているかについて考える必要があります。愛や結婚の形が多様化している現代において、パートナーシップや結婚式に対する考え方も広がりを見せはじめています。
自己紹介
この記事を書いている私の自己紹介を別の記事にしました。気になる方は、こちらへどうぞ。
変わりつつある結婚の価値観と多様化するウェディング
現代では、結婚に対する価値観が大きく変わってきています。かつての一夫一妻制や伝統的な結婚式の形式が絶対的だった時代とは異なり、今ではモノアモリー(1人のパートナーとの関係を重んじる人々)だけでなく、ポリアモリー(複数のパートナーとの愛を選択する人々)という新しい形のパートナーシップが広がっています。このような新しい形の愛や関係性が広まる中、従来の「不貞」や「浮気」といった概念は、古い価値観に基づいているとの声もあります。
結婚式そのものの形も多様化しており、テンプレート化された伝統的な式だけでなく、より個性的でカジュアルなスタイルが選ばれることが増えてきました。例えば、小規模でシンプルな式、テーマに基づいた個性的な結婚式、あるいは結婚式を行わない選択も増加しています。これまで「一生に一度」とされていた結婚式の意義は変化し、カップル自身が自由に選び取る形式が重視されるようになりました。
一方で、結婚式が持つ社会的・文化的な意味も見直されつつあります。かつては「社会の規範」として一夫一妻制が重視され、結婚式もその形式に従うべきとされてきました。しかし、現代ではカップルごとの価値観やライフスタイルに合わせて結婚式をデザインすることが求められています。
多様化するパートナーシップとウェディングの新しいスタイル
では、なぜ渋沢栄一の肖像が描かれることが「不貞」を連想させるとされるのでしょうか。それは、彼が私生活において多くの女性と関係を持ち、「女癖が悪い」と評されていたことが背景にあります。渋沢栄一は実業家として日本の近代資本主義を築いた偉大な人物ですが、その私生活では愛人関係が多くあったとされ、そうした歴史的事実が、結婚や祝儀において不適切だという批判に繋がっているのです。
複数恋愛と結婚
しかし、現代における多様なパートナーシップを考えた場合、この批判は少し古い価値観に基づいているとも言えます。2022年に、ポリアモリーカップル研究の一環として、ポリーラウンジに参加しました。ポリーラウンジは、『わたし、恋人が2人います。~ポリアモリー(複数愛)という生き方~』著者きのコさんが主催する、ポリー(ポリアモリー/ポリガミーの方)およびポリフレンドリーな方なら、年齢・セクシュアリティ・恋人の有無などに関係なく、誰でも参加できる交流会です。 関東、関西、九州を中心に不定期に開催されています。
モノアモリーのカップルにとって、一対一の深い絆が最も重要である一方、ポリアモリーのカップルは複数の人との関係を重視し、互いの信頼や合意が基盤となっています。これらの関係性は、どちらも倫理的であり、愛の形が一様でないことを示しています。
そのため、従来の「不貞」や「浮気」といった概念は、これからの多様なパートナーシップを前提とした新しい価値観に基づき、再評価されてもいいのかもしれません。
結婚式や祝儀のマナーに関する議論も、こうした新しい視点を取り入れていくことが重要です。渋沢栄一の歴史的背景を理解した上で、その肖像が祝儀に適しているかどうかを冷静に判断することが、現代の結婚文化においても必要です。
未来の結婚式とウェディング業界の役割
結婚式は、形式に縛られることなく、カップルが自由に自分たちらしさを表現できる場であるべきです。そして、その選択肢はこれからさらに広がっていくでしょう。カスタマイズされた新しいスタイルが注目される一方で、結婚式を通じてパートナーシップを深めるプロセスがより重要視されるようになっています。
私自身、夫婦カウンセラーとして活動している中で、結婚式は単なるイベントではなく、二人が未来に向けた新たなステップを踏み出す大切な瞬間であると感じています。だからこそ、結婚式の準備においてカウンセリングを取り入れることで、カップルが互いの価値観を理解し、共に未来をデザインするサポートが不可欠です。今後、ウェディング業界が目指すべき方向は、こうした個別のニーズに応え、より柔軟で多様な結婚式を提供することです。
また、ポリアモリーやLGBTQ+カップルなど、多様なパートナーシップを祝うための結婚式も求められていくでしょう。従来の「結婚式」という枠組みにとらわれず、各カップルが自分たちに合った形式で愛を祝うためのプランを提供することが、これからのウェディングプランナーの役割です。
渋沢栄一が描かれた新1万円札が祝儀に不適切かどうかという議論も、結局のところは私たちがどのような価値観を持ち、どのように多様な愛や関係性を受け入れるかに関わっています。結婚という形式にこだわるよりも、カップル一人ひとりの価値観を尊重し、その絆を祝う方法を選べる社会が求められています。
私たちがこれから築いていくべきウェディングの未来は、単なる形式ではなく、個々のカップルにとって本当に意味のある式をデザインすることです。その結果、結婚式は単なる一日のイベントではなく、カップルが未来に向けた強い絆を確立するための大切なプロセスとなるでしょう。
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