嫌われるとか、好かれるとか⑦
「嫌われるとか、好かれるとか」について。
今日は7回目。
「両思い」の世界に生きるには
両思いの世界に生きるのか、
それとも片思いの世界に生きるのか、
その分かれ目に愛着があると前回書いた。
けれど、赤ちゃんの時に母親との間に不安定な愛着が形成されたら最後、一生「両思い」の状態にはなれないのかというと、それは違う。
不安定な愛着は、一旦形成されたら、一生継続するものではない。
ある研究によると、乳幼児期に形成された愛着の形が、大人になっても継続される確率はおよそ7割というものがある。
乳幼児期に形成された愛着が大人になっても継続されることは多いのだけれど、逆に言えば3割の人は、愛着の形を変化させられるということである。
では、「片思い」の世界から抜け出し、「両思い」の世界に生きられるようになるにはどうすれば良いのか。
結論から言うと、母子関係の中で形成された愛着の形は、他者との関わりの中で変えていくしかない。
「片思い」を作り出す努力
不安定な愛着を形成している人(=世界と「片思い」の状態になってしまっている人、逆に言えば「両思い」を作ることが難しい人)というのは、前回の記事で書いたように、自分の好意に対して、無視されたり、攻撃されたり、敵意が返ってきたりすることで安心する人である。
だから、そのような人は、自分が好意を寄せる人に対して、その人から無視されたり、攻撃されたり、敵意が返ってくるようなふるまいを行う。
自分が「片思い」の状態になるように、相手をコントロールするのである。
それは、そのような関係性でいる方が、自分が安心するから。
自分が好意を寄せる人と「両思い」になれる道もあったにもかかわらず、自分でその道を塞ぎ、相手から嫌われることで「片思い」の状態を作り出すのである。
自分の好意に対して、好意が返ってくると、なんとなく居心地が悪い。
だから、自分が安心する関係性に持ち込む。
普段の人間関係ではうまくやれているような人も、関係が深まろうとするとこのような傾向が現れる人もいる。
では、そのような状態に陥ってしまった人は、どうすれば不安定な愛着の形を、安定したものに変化させることができるのだろう。
それは、冒頭にも書いたように、他者との関係の中で、少しずつ変化させていくしかない。
不安定な愛着を持つAちゃん
不安定な愛着を持つAちゃんは、自分が安心するために、最新の注意を払って、「両思い」にならないように振る舞う。
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今回で最終回と思っていたけれど、まとまらなかった。
きっと次で最終回。
Aちゃんの振る舞いを眺めながら、まとめとしたい。