松井機業さんに行ってきました
開業まであと30日
皆さんこんにちは!
いよいよ開業まで1ヵ月をきりました
富山県の名産品の1つ「城端絹」をご存知ですか?
富山県の城端地域では古くから絹織物が盛んでした。
今回はその絹織物を古くから営んでいらっしゃる松井機業さんを訪問しました。
なぜ商業施設であるマルートの関係者が松井機業さんを訪れたのか…この後の記事を読んでいただければわかります!
南砺市の工場へ
1877年(明治10年)の創業より145年もの間、絹織物を一貫して製造してきた松井機業さん。
こちらで作られている絹織物に、しけ絹というものがあります。
通常は1匹の蚕が1つの繭を作るのですが、まれに2匹の蚕が共同で1つの繭(玉繭)をつくることがあります。その玉繭からできる糸を織り上げたものをしけ絹といいます。
元々絹は麻や綿と共に3大天然繊維とも言われていましたが、科学技術の発達で様々な繊維が生まれ、身につける機会が減ったことにともない、国内で生産できる工場も減ってきました。
かつて城端にも複数の絹織物の工場があったそうですが、今では激減してしまったそう。
そして、松井機業さんは時代の変遷を経て、現代でもしけ絹の製織をしているかなりレアな会社となりました。
そんな中、伝統産業を守るだけでなく、様々な取り組みをされている松井機業さんに、私たちがお願いしたこと、それは・・・
マルートを一緒に作ってください
<松井機業さんと打ち合わせ中>
実は今回マルートではこの松井機業さんで作られている素敵な絹織物を使ったフロアガイドを制作しようとしています。
しけ絹に和紙を貼り合わせた「しけ絹紙」という素材があります。元々しけ絹は糸の太さにばらつきがあるため、着物などにはあまり使われなかったそう。
そこで昔の賢人がしけ絹と和紙を貼り合わせたところ襖などに使う高品質の素材、「しけ絹紙」ができあがったのだとか。
技術の発達とともに様々な色と組み合わせてインテリアなどにも応用されている「しけ絹紙」をマルートでも使用することになりました。
マルート1階のメインエントランス
マルート1階メインエントランスにあるエレベーターホールに設置されるのが今回松井機業さんで作る素材を活用したフロアガイドです。
富山駅前で富山のみなさんと過ごせる場を作るにあたって、富山の誇りにぜひ力を貸していただきたいと思い、お願いしました!
はじめての絹織物
打ち合わせスペースの横に、本物の繭と蚕のぬいぐるみが。
細長い繭が通常のもの、丸っこい繭が2匹で一つの玉繭です。
学校で蚕を育てる学習をしていた経験がある方もいらっしゃるかと思いますが、今回お邪魔した若手2名は繭を触るのも初めて。
そんな素人にも優しくわかりやすく1からご説明いただきました!
工場を案内していただきました
打ち合わせの後は代表にご案内いただき、工場見学!
自分が普段身につけているものが実際に原料から形になるまでを見るまたとないチャンス。
ワクワクしながら着いていくと・・・
まずは糸繰と管巻の工程
はじめに触らせていただいたのは、生糸の束。繭から糸にしたものです。
玉繭は2匹の蚕が出す糸がくっついたものなので、糸の太さが均等ではなく、よく見ると糸が波打っています。
この糸を紡いでいく工程と、管に糸を巻いていく工程を行う部屋。
玉繭は繭から取れる糸が均等ではないため、普通の繭から取れる糸より切れやすいそう。
お話を伺っている時も度々機械が止まり、スタッフの方が手早く紡ぎ直していました。
レトロなボイラー室
もう使われていないそうですが、レンガ作りの可愛いボイラーが鎮座しています。
(現在使っているのは、この奥に)
そして製織室へ
蚕が作った繭から糸を作り、それをまとめるための様々な工程を経て、いよいよ織りの工程です。
この機械は60年以上前のものなのだそう。元気なおじいちゃん、おばあちゃんみたいな機械ですね!
シャトル織機といい、たて糸の間をよこ糸がシャトルのように左右交互にリズムよく行き来します。
不均等な玉糸を使うと、このようなデザイン性のある織物になります。まさに、玉糸にしか織りなせない1点物です。
打ち合わせスペースには、現在販売中のオリジナル商品や本物の繭も。
部屋に戻ってからも、今の養蚕や絹織物の産業をより良いものにするために、養蚕に取り組まれていることや、デザイナーとのコラボレーションなど新たな取り組みについて伺いました。
そして松井機業さんでは、生地だけでなく絹を生かしたステキな商品も生産されています。
絹は天然繊維のため、保湿効果もあり肌や髪にに優しいといった嬉しいメリットもたくさん!
気になった方はオンラインサイトをチェックしてみてください。
まだまだ鋭意作成中のフロアガイド!
ぜひマルートに遊びに来たときに、フロアガイドにも注目してみてください。
さらに、他にもマルート3階には松井機業さんの絹も使った照明も設置予定です。こちらもステキなデザインになりそう。
お楽しみに!
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