映画ドラえもん のび太の海底鬼岩城
おはこん世界の皆さん、まろんです。
映画ドラえもん備忘録シリーズ、今回は海底鬼岩城。映画ドラえもんでは珍しい現代日本が舞台のこの作品。宇宙救命ボートが出てきません、タイムマシンもありません。どこでもドアが正義です、では書き綴っていきます。
あらすじ(ざっくり)
夏休み、山に行くか海へ行くかで小学生組が論争。
ドラえもんは"海底"を提案。海の中にも山はある。スネ夫とジャイアンは渋ったが、ニュースで金塊を積んだ沈没船が発見されたことを知り、それを探すために海底キャンプへの参加を決めた。
水中バギー(会話可能でよくしゃべる)で海底を走り、楽しんだ後はキャンプ(というより簡易的な家)でバーベキューを楽しんだり。
そんな折、ニュースで見た沈没船、サンタフラメンコ号と遭遇。のび太以外の4人は内部を調査するも何も出てこず。しかし外で待ってたのび太は、巨大な魚の形の潜水艦と遭遇する。
その後海底人であるエルと出会う。エルは海底国家ムー連邦の軍人で、かつてムーと敵対していたアトランティスと共に海に沈没して滅びたと思われていたが、地上人が海に還り海底人となることで密かに存続していた。
ムー連邦とは異なりアトランティスは既に滅びた国家であるが、エルによると海底火山の活動が引き金となってアトランティスの古代兵器、ポセイドンが稼働してしまう可能性があるらしい。これが稼働すると核兵器が地球全体に発射され海底、地上全ての生物が死に絶えてしまう、と。アトランティスには滅びてなお国家防衛の役目を持つ鉄騎兵が存在し、のび太が遭遇した魚の形の潜水艦はアトランティスのいわば戦闘機ということてまある。
ポセイドンを稼働させないために皆はアトランティスへ乗り込み破壊しようとする。しかし無数の鉄騎兵に皆捕まり、地底火山に反応したポセイドンが稼働寸前。しかしドラえもんのポケットの中に隠れていたバギーがしずかちゃんの涙に反応し、鉄騎兵に攻撃されながらもポセイドンに突撃し、自爆攻撃を仕掛けポセイドンと共に散っていった。
ムー連邦の人達はドラえもん達5人とエル、そして散っていったバギーを英雄として讃え、ムーを救った勇者として語り継いでいくことを誓いました。
その後5人は地上へ送られ、いつかまた会おうと言いエルと別れるのであった。
感想と締め
とりあえずひとつ、バギーちゃん不気味じゃない?って思いました。それはスネ夫とジャイアンがバギーに命令してバミューダの三角海域へ行こうとしたシーン。スネ夫とジャイアンのテキオー灯はあと少しで切れるため途中で引き返そうとします。しかしバギーは止まらず、苦しみながら力なく海へ沈んでいくスネ夫とジャイアンを放置して眺めているだけでした。ドラえもんいわくバギーには最新のコンピューターが搭載されているらしく、それ故に人間に対して反抗心があったり... 最後の特攻も唯一心を開いているしずかちゃんを助けるための攻撃であり、いわばAI搭載のコンピューターが自我を持って人間を見殺しにしたり、逆に自己を犠牲にして人間を救ったり。このふたつのシーンはちょっと選択が極端すぎてショックを受けました。
あと、映画ドラえもんは視聴者に対して語りかけるシーンがよくあります。今回は最後に「海を汚さないように」とメッセージがありました。これに関してはかなり無理やり付け足したな、と思ってしまいました。最後にこれ言うんだったらせめて海が汚れている様子などを本編で流した方が良いのでは、と。そういう意味では緑の巨人伝とかは結構分かりやすいメッセージを受け取れると思います。
少し批判的な意見を述べてしまいましたが、ストーリーがとても良かったのでこういう点が目立っただけだと思います。たまたまドラえもん達が海底キャンプに来ていたおかげで世界が救われた、都合がよすぎる。ドラえもんはこれでいいんですよ、私が大人になってしまっただけ。
ただ海底人がテキオー灯を持っていたのはひとつの謎でしたね。海底は地上よりも文明が進んでいたという描写があったためおそらく既に海底では開発されていた、ということなんでしょう。
まあ色々書きましたが面白かったです。あくまで現代の地球のままで全く違う世界を描こうとすると、確かに海底はうってつけの場所だと感じました。海底にはまだまだ多くの神秘が眠っている。