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【UFC】朝倉海敗北。でも希望は捨てない。



1.ちょっと情熱が消えかかってます。

想像以上に実力差があった試合という感じです。僕は試合前、パントージャの判定勝ちを予想していました。しかし海選手も粘りを見せ、打撃で削りつつラウンドは取られるという結果を予測しておりました。

武尊選手のONE初戦や、平良選手のロイバル戦など、詳細は異なりますが彼らのような最後まで根性ファイトを見せてくれると想像していました。

しかしMMAというスポーツはどこまで残酷なのか…。

2ラウンド目、少し本気を出すかとギアを上げたパントージャ。

あっさりとバックを取られ、そのままバックチョークで一本。

完敗でした。そして試合前の海選手の挑発的な言動(無論盛り上げるためにヒールに徹したのでしょうが)も含めて何だったんだと言わんばかりの現地の観客の冷めた反応。

対してパントージャは王者としての風格がありました。

僕たちのRIZINのヒーローであった海選手がUFCにおいては見た目だけ派手な「かませ犬」になってしまった…。まるでYUSHIのように。

正直言って下手な鬱ゲーや鬱映画よりも鬱です。

僕の上の世代の格闘技ファンの方たちが高田vsヒクソンの後に感じた感情はまさにこうだったのでしょう。

「悔しい」とか「悲しい」感情が起こる以前に「何だったんだろう…」という喪失感。

正直言ってRIZINも含めてMMAというスポーツに対するファンとしての情熱が消えかかっています。


2.でも初戦に負けただけじゃないか!

情熱は消えていますが、希望は捨てていません。

というのもRIZINの同じバンタム級王者のマネル・ケイプがUFCに参戦し、彼が敗北を喫したのもパントージャでした。

ケイプはこの後、マテウス・ニコラウにも負けてあわやリリースかというところまで行きましたが、その後に復活をして上位ランカーへと這い上がります。

それに比べれば海選手はまだ初戦に負けただけです。マネル・ケイプのように復活をすることは十分に考えられます。

3.改めて認識した平良選手の凄さ

そして改めて認識したのが平良選手の凄さです。海選手が打撃でも差を見せつけられあっさりフィニッシュされたのとは対照的に、平良選手は一位のロイバルを相手にスプリット判定まで持ち込んでいました。(まだ23歳なのに!)

正直平良選手はRIZINを経由していなかったので、日本基準での強さはあまりわかっておらず、正直海選手の方が平良選手よりも強いと思っていました。

しかし今日の試合を見る限り、その認識は間違っていたと言わざる得ません。

4.結果高まる海vs平良の機運。UFC日本大会も

UFCディナ・ホワイト代表は大会後のインタビューで「RIZINと協力し、さらにRIZINのチャンピオンをUFCに送り込むことに前向きだ」と答えました。

さらに「近いうちに日本でファイト・ナイトを開きたい」とも発言。

ここでは海選手と平良選手は間違い無く揃い踏みするでしょう。

日本大会なので二人を外国人選手とは当てずに直接対決させる可能性も。

外国人を当てて変にナショナリズムを煽るより、同級に同じ日本人の選手がいるので、どちらが日本フライ級最強なのかを日本で決定した方がファンのウケは良いはずです。

RIZINを経由してUFCに行った海vs RIZINを経由せずUFCに行った平良。

もし平良選手が勝てばRIZINの存在意義が全否定をされてしまったような気分になってしまいますが、それを含めて非常に楽しみな対決です。

そして上記のホワイト代表の「RIZINと協力し、さらにRIZINのチャンピオンをUFCに送り込むことに前向きだ」という発言。

どうやらこれはUFC女子アトム級創設の噂に伴い伊澤星花選手を指している発言だと想像していますが、

これに我らがフライ級王者の堀口恭司も含まれているかで 今後の展開は変わってきます。

5.日本人王者誕生の可能性は依然として高い。希望を捨てるな!

海選手のUFC参戦に伴いUFCフライ級に日本人は3人になりました。
それに平良選手と鶴屋選手の二人はまだ20代前半と非常に若く将来性があります。

それに個人的な予想ですが海選手は誰かしらランカーには勝利を収めることができると思うので事実上平良選手と海選手でUFCフライ級の日本人ランカーは二人いることになります。

鶴屋選手もまだ実力は未知数ですが、まだ若いことを想定すると将来的にはランカーの上がれる可能性が非常に高い。

加えて限りなく低いですが堀口選手UFC復帰の可能性もあります。

UFCのランキングの上位を複数人、日本人が占めたというのは未だかつてないことです。

今までは少数の日本人が数少ないチャンスを逃してきました。
岡見選手や堀口選手が参戦していた時も一人だけの孤独なUFCでの戦いでした。

しかし今はフライ級に3人日本人がおり、一人は上位ランカー、二人はランカークラスの実力を持っている。

これはタイトルショットを狙える日本人の数も増えたということ。今後はボクシングと同じようにフライ級に限れば日本人のタイトル挑戦の回数を増えていくでしょう。

タイトルマッチにチャレンジできる回数が増えるということは王座獲得の可能性も上がるということです。

「日本人王者誕生」という面に限れば今後さらに可能性は高まっていくと思われます。

個人的な予想では10年以内に日本人のUFC王者は誕生すると思います。
平良選手(フライ級)か伊澤選手(もしアトム級が創設されれば)が王者になると思っています。

近い将来、UFC初の日本人王者が誕生した時に、今日の敗北を振り返り、「あんなこともあったな」と感慨にふけりたいものです。

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