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SONY a7IVのノイズ対策 ~デュアルゲインISO~

デジタルカメラのISOは高くすればその分明るく撮影することができるが、上げすぎるとノイズに悩まされることになる。
そしてこのノイズ対策として今のカメラにはノイズリダクションや手ぶれ補正、開放から使える大口径レンズなど色々あるが、デュアルゲインISOというものをご存知だろうか。
これはノイズを低減するための仕組みなのだが、今回はこれについて記載する。

今回はソニーのα 7IVについてのNoteになるが、他機種、他メーカーでも参考になると思うので読んでいただければ幸いである。


デュアルゲインISOとは

低感度用と高感度用の2系統の回路をイメージセンサーに搭載していることがある。
特定のISO値で切り替わることでノイズを低減することができる。

ISO (デジタル)
レンズを通して入ってきた光はイメージセンサーで電気信号に変換される。
ISO感度を上げるとは、その時の電気信号への変換を増幅すること。
信号の増幅と共にノイズも増加しざらつきが増える。

ISO感度とはこの増幅量を数値で表したものとなる。

ISO (フィルム)
フィルムの感光度を100,400,800といった数値で示したものである。
高いほど感光度が高い、つまり明るく写るということになる。

こちらも高いほど写真の荒さ、粒状性が強くなる。


切り替えタイミング

デュアルゲインISOの切り替えのタイミングがわかれば、ノイズが量が少ない状態で高感度側のISOを使用することができる。
切り替え前の高感度を使用すると、それよりも数値の高い切り替え後よりもノイズ的に不利になるかもしれない。

高感度側のISO感度は暗いシーンやシャッタースピードを早くしたい時に必要な機能なので、切り替えタイミングを理解していればより綺麗な写真を残すことができると考えられる。


SONY機のISO感度(a7IV)切り替えタイミング

a7IVのデュアルゲインISO切り替えタイミング参考 
縦軸 ダイナミックレンジ
横軸 ISO感度

このチャートを見る限り、切り替えタイミングは3回確認できる。
1回目はグラフ左側、ISO感度50~100までの部分だ。
50の時はダイナミックレンジが12程度だが、ISOが80になると11程度まで減少している。つまり劣化が始まっていることがわかる。
100の段階でゲインの切り替えが行われる様子で再び、DRが12程度まで回復している。
つまり、ISO80での撮影はDR的には不利なので50まで下げてしまった方がいいと割り切りができる。

次の切り替えタイミングはISOが400前後の頃合いだ。
ISO200は切り替えタイミングの400よりDRがわずかに高いので問題ないが、200~400の間になると400の時よりもDRが低くなっていることが確認できる。
ということは「ISO200より上で-400より下の場合は使用せず一気に400まで上げてしまった方が有利」になると考えられる。

最後の切り替えタイミングはISO51200前後だがこの部分も上記と同様なのだろうと考えられる。
だが、DRにそこまで差がないのであまり意識しなくても良いと思われるし、そもそもこの数値を使用するユーザーは少ないと思われる。
緊急退避的な数値と思った方が良いだろう。


他にも。

とある情報によれば、このデュアルゲインISO切り替えタイミングはPPによってそれぞれ違いがあるようだ。

PP01、デュアルゲインISOの低感度側が100,高感度側が400
PP03、デュアルゲインISOの低感度側が800,高感度側が3200

上記のようなグラフはなかったのではっきりとはわからない。実地検証が必要にはなるが、確認する価値はありそうだ。

この辺りがわかれば、暗がりでの撮影やポートレート撮影時により有利な画質でデータを残すことができるだろう。
そこまで神経質ならなくても良いのでは、と言われればそうかもしれないが、やはり少しでもいい状態で残したい。


まとめ

ソニーα7IVはデュアルゲインISO搭載機
切り替えタイミング前のISOを使用する場合は、次の切り替え後のISO感度まで上げてしまう方がよい。
 ISO50より上で100より下で撮影するなら…
  → ISO100で撮影する方がDR的に有利
 ISO200より上で400より下で撮影するなら…
  → ISO400で撮影する方がDR的に有利

PP (ピクチャープロファイル)ごとでもデュアルゲインISOの切り替えタイミングが異なる。
 これはいずれ検証してみたいところ


以上です
ありがとうございました。

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