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池袋で海外旅行をしてきた


みどりです。

「第20回アシテジ世界大会 / 2020国際子どもと舞台芸術・未来フェスティバル」が
3/20(土)~28(日)は東京開催、
そして3/25(木)~31(水)は長野開催しています。

2020年5月は泣く泣く延期となった経緯もあり、
無事に開催されて、関係者でもないのに私もほっとしています。


私は初めて聞いた言葉でしたが

アシテジ=国際児童青少年舞台芸術協会
(Association Internationale du Theatre pour I’Enfance et la Jeunesse)

フランス語が由来だったんですね。


1965年7月、個人・専門劇団、演劇団体を世界的に結集し、
児童青少年演劇の芸術を向上することで、
世界の児童青少年の豊かな成長に寄与する事を目的に、パリで設立されました。

特に「アシテジ世界大会」は3年に一度開催しているそうで
前回の2017年は南アフリカ、そして今回は日本・・・と
オリンピックと合わせて、日本が注目されるタイミングになりました。

やったね、ニッポン!

オフィシャル、シンポジウム、フリンジ、ワークショップ・・・と
どれもこれも気になる作品ばかりでしたが
スケジュールとお財布と相談して、結果的にふたつ観ました。

会場となる、としま区民センターがきれいで、それだけでも新鮮。


YSDプロダクションズ『レオの小さなトランク』

緊急事態宣言延長に伴い、海外作品は来日できなくなりました。

代わりに作品の上映会とアフタートークを開催。
会議室に集まって、スクリーンに映し出される舞台の様子にかじりつきます。

これがまあ・・・面白くて!

ぜひ予告用動画をご覧ください。
私も実際に会場で(映像を)見るまでは
どうしてこんな動き方をしているのか全く想像できませんでした。

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トリックを明かしちゃうとね・・・

右は舞台上のパフォーマンスで
左はその映像を、向きを90度変えて同時上映しているわけ!


だから重力を無視した、不思議な動き方をしているのかーと
頭では分かっていても、やっぱりヘン。

さらにユーモラスなところは、登場人物もその不思議さに気付いて、
調子に乗っていろいろ試したりするところ。

ときには腕一本で壁に立ってみせたり(伝わる?)

その視覚のアソビを叶えるのは俳優の身体能力あってこそ。

アフタートークでもプロデューサーが
「俳優ができることを全部やってもらえるような内容にした」
と言うんだから、この俳優さんあってこそのプログラムだったんだと納得。

照明も見事に調和していて、このアソビの大切な役割を担っていました。

見え方が変われば、世界はこんなに変わるのかと。

何より映像の中の観客が笑うように
会議室にいる私たちも思わず笑ってしまって
ドキっとしたり、ハラハラしたり、一緒になって舞台を見つめていました。

たしかにオンラインで残念ではあるけど
そんなことを感じさせないぐらい、独創的なパフォーマンスに
私も涙がでるほど笑わせてもらいました。


ロバの音楽座『楽器の国へようこそ』

こちらは日本の歴史ある団体で、小ホールで上演されました。

古楽器はなんとなくわかるけど、空想楽器とは一体・・・

すると舞台上からは聞いたこともないような音があふれでてきます。
そして見たこともない楽器。あれ楽器だよね・・・?

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バックヤードにもなる、布の背景がかわいくて
ところどころにあいた穴から、鈴のついた手がおいでおいでしたり、
見たことない楽器が顔をのぞかせたり、もう子どもも大人も興味津々です。


やさしい歌声と、どこか懐かしいメロディー
異国に来たような不思議な音、音、音。
あっという間の75分間でした。

私のお気に入りはビン合奏。
おじさんが1升ビンを手にしたら、それはそれで絵になるんだけど。

ここでは様々な種類のビンと水の量を用意して
笛のようにビンの口を吹くと・・・いい音が出るんですよ、これが。
香水ビンのように小さいものは高い音
ワインぐらい大きいものは太い音
両手に持ったビンをひとりひとりが見事に吹き分けていました。

あれは絶対、家帰ったらやっちゃうよね。

最前列に座っていたお子さんも
音や動き、光や振付に瞬時に反応していて
私たちは舞台のグルーヴ感に気持ちよく呑み込まれていました。

そうそう、春のやさしいシャワーみたいって思ったんだ。


子どもたちに劇場体験を

幸いなことに、私はお子さんの観客がいる場に立ち会えたけど、
この楽しさを大人だけが知っているなんてもったいない!

今回の「2020国際子どもと舞台芸術・未来フェスティバル」のテーマとして
次の文章を掲げていることがすごくいいなと思いました。


私たちは東京大会を契機に、すべての子どもたちが最低年1回以上
芸術・文化を鑑賞・体験出来る環境をつくることなど、
子どもや若者の文化的な生活や芸術への参加機会に格差がなく、
差別や排除のない、「誰一人取り残さない」(SDGsより)社会を実現することを目指します。
そのことにより、文化の継承、創造、発展の土壌を耕し、
世代を越えて人々が多様な文化を創造・享受することが出来る文化豊かな地域、社会を創出します。


豊島区在住のお子さん向けに、オンライン上映の無料招待という制度もあるみたい。
豊島区だけっていうのが、ちょっと残念・・・
でも少しずつね、そういう取り組みが増えていってほしいなと思います。
もちろんお金を払ってチケットを買うことの大切さもあるから
選べるようにしたらいいよなあと、第三者は無責任に思うのでした。

劇場に行くことを特別なことではなく、日常のことにしたい

マロバシ堂としてもそう願っています。

とにかく今回の大会をちょっとのぞいただけでも、
日本にいながら海外旅行しているみたい。
観客をトリップさせてくれる舞台の可能性に
あらためてホレボレしてしまう劇場体験になりました。

ぜひチェックしてみてください。

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