陽はまた昇る
宇都宮ブレックス、QF敗退。
きっと誰も予想していなかった、
あまりに早すぎる幕切れ。
最後に笑うのは彼らだと本気でそう信じていた。
2023-24シーズンに宇都宮ブレックスおよび渡邉裕規さんに出会った私にとって初めてのCSを、簡単に振り返ってみる。
5月10日 GAME1
RSとCSは別物。言葉では何度も聞いていたが、痛いほど身に染みた初戦だった。
これまでと比べ物にならないほどハードなディフェンス。圧倒的なエナジーに飲まれたように感じる。チャレンジャー精神は相手が何倍も上回っていた。
やりたいことができなくて、終始向こうのペースで進む試合。苦しそうにプレーをする選手を見るのが苦しかった。
しかし、次に彼らが勝つということは信じて疑わなかった。
ブレックスは連敗しない。
彼らのこれまでの戦いがそれを信じさせてくれた。
5月11日 GAME2
サイドラインレポートから泣いてた。
no.13はずるい。
この場所に帰ってきてくれてありがとう。
あなたを応援する機会を与えてくれてありがとう。
引き続き相手のディフェンスの強度は落ちず厳しい展開が続いたが、兎にも角にもギャビンの攻守に渡る大活躍。完全に気持ちで引っ張ってくれていた。
各選手のアシストやスティール、リバウンドにブロックと、要所での貢献も数多くあり、まさに“観に来たら分かる”が詰まっていた試合だった。
試合には勝ったが悔しそうな表情を浮かべるエースに寄り添い、笑顔を引き出したブレックスの太陽・渡邉裕規。
彼がこのチームに居てくれて良かった。
多くのブレックスファンが感じたことだろう。
5月13日 GAME3
1Q残り2:33 スリーポイント
迷いなく放たれた彼のシュートは、ゴールネットとアリーナと、私の心を揺らした。
会場をひとつにする彼らしいプレーが嬉しかった。
戦況、相性、その他諸々、素人の私には分からないいろんな事情があるだろうし、脱臼のこともあっての判断だろうから、これは本当にただの我儘でしかないけれど。
もっと彼のプレーを見たかった。
そう考えてしまう自分もいる。
しかし、彼は限られた時間の中で
またしても自身の存在価値を証明してみせた。
自らの手で道を切り拓き、進み続ける彼の背中を追いかけたい。彼のこれからを見届けたいと強く思った。
ダブルオーバータイムまで縺れた両者譲らぬ戦い。
足が動かなくなっても全身全霊で挑む彼らに、
すべての力を振り絞ってコートを走る彼らに、
私はもう願うことしかできなかった。
叫んで、泣いて、祈って。
だんだん頭が真っ白になっていった。
いやだ
まだおわりたくない
それだけが永遠と脳内を駆け巡り、
止まらない動悸と涙。
気がつけば試合終了のブザーが鳴っていて、
呆然とする私だけが取り残されているようだった。
いま
あれから今日まで、毎日いろんな感情が渦巻いている。
歴史的激戦を戦い抜いてくれた誇らしさ
このメンバーが揃う姿をもう見れないという喪失感
たくさんの感動と幸せを与えてもらった感謝と
あの大舞台から彼らが立ち去る悔しさ
上がったり下がったり不安定な日々を過ごして
意味のないタラレバを繰り返したあと、
最後に残ったのは
ブレックスを好きになってよかった
その思いだけだった。
バスケットに人生を捧げる人たちがいることも、
こんなに心が震える戦いがあることも、
声を枯らし涙を流して応援する楽しさも、
全部全部、ブレックスが教えてくれた。
ブレックスに出会わなければ知らないままだったこれらは、私の生活に欠かせないものとなった。あなたたちを想って一喜一憂する毎日が、私の宝物です。
出会ってくれてありがとう。
まだ完全には昇華できていないけれど、こうやって向き合うことも含めて応援なんだとようやく分かり始めた今日この頃。
ブレックスのバスケットが早く見たい。
あの舞台を黄色に染めて、必ずやり返そう👊🏻
2024-25シーズン開幕まだ???
陽はまた昇る
最後に、シーズン終了挨拶を受けて。
飾らない言葉で語った真っ直ぐな情熱と
前を向いて進むことを選択した強さが、
どこまでも私の大好きな渡邉裕規その人でした。
本当に太陽のような存在。
でもね、いつも照らし続けなくていいんだよ。
雨降りのあとは、綺麗な虹を探しに行こう。
長い長い夜が続いたとしても大丈夫。
明けない夜はない、必ず陽はまた昇る。
太陽が燃え尽きるそのときまで。
これからも、あなたと共に。