何もないところで泣いてしまう『プーと大人になった僕』

ああ。。。
もうこの映画に追いつけるものないかもな。。。
って思っちゃうぐらい、初めての体験でした。

これは、家庭を顧みず、仕事に追われる日々を送っていた
大人になったクリストファー・ロビンが、
ある日、小さい頃の親友だったプーと再会する話。

開始5分で泣いてました。
なんでかわからないんだけどね（笑）
そのあとも事あるごとに涙が出ちゃって。。。
別に悲しいシーンがあるわけでもないし、
まあ感動はするけど、本当にオーソドックスな感じで、
特に新鮮味があるわけでもないのだけど。。。
そんな何もないところで泣いてしまう映画なんて、
今まで初めてだったし、
そういう意味では、この映画に追いつけるものないんじゃないかなって。

でも見終わったあとに考えたのだけど、
きっとクリストファー・ロビンが
大人になって忘れていた小さい頃の純粋な想いとか、
それが消えてしまったことで、
プーたちに寂しい思いをさせてるんじゃないかとか、
勝手に自分の頭の中で解釈して、
それに哀愁なり悲哀なりを感じて、涙が出てしまったのかもしれない。
もう完全にオナニー状態だよね。
自分の勝手な解釈で泣くってwww

あとは、クリストファー・ロビンを何となく自分に重ねてしまったのかな。
個人的には、プー自体が特別お気に入りのキャラっていうわけではない。
ただ、自分も小さい頃、近所のレンタルビデオ屋で
『くまのプーさん』のビデオを借りて何回も見ていたし、
その頃の自分とクリストファー・ロビンはほぼ同い年だったから、
そこで自らを投影してしまった感じはある。
（俺、すぐに自分との共通項見つけて投影しちゃうから。。。）

だから、話自体は本当に普通なんだけど、
そこに「みんなの小さい頃の友達」であるプーがいて、
「大人になってしまった僕」であるクリストファー・ロビンと
何十年かぶりの再会を通じて、
かつての何色にも染まっていない自分を呼び覚ましているのかな、
とか考えたりします。

でも、日本にもいるよね、そのポジションのキャラクター。

ドラえもん。

プーとクリストファー・ロビンは、
ドラえもんとかつてのび太だった自分に置き換えられるかもしれない。
まあ、時空超えちゃって大人や子供、いろんなのび太に会えるから、
なかなか実感しづらいけど（笑）

そして、プーはちょいちょい哲学的なことや本質的なことを言うから、
コジコジにも見える（笑）
「“何もしない”が最高の何かにつながる」
いいセリフでした。

プーはビール腹だとか、下半身露出してるとか、
手を握るとハチミツが染み出してベトベトになるとか、
いろいろひどいことを思ってきたけど、やっぱりいいやつだった。

でもそんなプーを通じて
自らを変えられるクリストファー・ロビンもすごい。
普通は、あれぐらいの歳になると、
なかなか自分変えられないからね。。。
自分然り（笑）

映画の尺も変にダラダラしないでちょうどよかったし、
映像のクオリティがすごすぎて、
相変わらずディズニーの実写化は素敵だなと思った。