母親の愛情が痛いほど伝わってくる『ベン・イズ・バック』
2019年公開映画79本中51位。
内容としては、先月見た『ビューティフル・ボーイ』と同じ、
薬物中毒に陥った息子と、その親の話なんだけど、
あれは父親だったのに対し、こっちは母親です。
更生施設から抜け出して戻ってきた長男のルーカス・ヘッジスに、
昔の悪いやつらがちょっかいを出して愛犬をさらってしまったので、
それを取り返しに行くというのがメインストーリー。
『ビューティフル・ボーイ』は、
薬物中毒者の日常に焦点が当たっていたのに対して、
本作はもっとストーリーに寄っている作りだったので、
個人的にはこっちの方は好きでした。
とにかく、ジュリア・ロバーツ演じる母親の、
息子に対する愛情が半端ない。
ヤク中の長男だと、まわりの家族は半ば呆れている中、
彼女だけが優しく、そして時に厳しく包み込んでいるし、
彼が悪いやつらのところに単身乗り込みに行ったときも、
夜を徹して街中探し回るなど、
やっぱり母親って長男好きだよなっていうのが伝わってくる内容だった。
そんな彼女も若い頃はプリティ・ウーマンだったと思うと、
なんか感慨深いな。。。
さらに、タイトルの本当の意味もラストになってわかるという、
いとをかしな感じもよかったです。
でも薬物中毒って、日本ではそんなに一般的ではないから、
やっぱり遠い国の他人事だと感じてしまう。
だから、本国ではもっとリアルに感じるんだろうな、設定が。
ちなみに、本作で監督を務めたピーター・ヘッジスと、
長男役のルーカス・ヘッジスは実の親子だそうです。