ヒルルクに通ずる『リメンバー・ミー』

今年一番泣いた映画。
予告の時点で、音楽を通じて家族の絆を描いた作品だとわかっていたから、
これは泣くだろうなと思っていたけれど、
案の定、ボロ泣き(笑)

ひいひいじいちゃんのせいで、
音楽をやりたくてもやれない少年ミゲルが、
死者の国に迷い込み、真実を知るお話。

こういうのは、主人公の希望が反対されればされるほど、
それが達成されたときの喜びは大きいのだけれど、
今回は、その反対する人たちすら真実を知らず、
さらに痴呆症のひいばあちゃんの存在など、
後半に大きな感動を呼ぶための前提が、すでにズルい(笑)
ズルいんだけど、それでもスッと心に入ってくる、
絵本のような素直さというか純粋さがあるから、
ディズニーのCGアニメは憎めない、、、むしろ好き(笑)

さらにこの映画、途中でまったく想定外の出来事が起こる。
これは予告の作り方がうまいというか、
観ている方もそういう展開を考えもしなかったので、
余計に驚きが大きかったと言った方が正しいかもしれない。

よくサスペンスとかで「予測不可能」とかって書いてある映画多いけど、
とはいえ、実際に本編を観ていると、
なんとなーくわかってしまったり、
あとは、どんでん返しが起こるんだろうなっていう思いがあるから、
心のどこかで準備しちゃってるんだよね。
だから、実際にそれが起こっても大して驚きはしないんだ。

でも今回は、そういう展開をまったく考えていなかったから、
どんでん返しではないのだけれど、
ちょっと予想外の展開にびっくりしてしまった。

あとは映像の綺麗さはもうため息が出ちゃうよね。
冒頭で、物語の前段となる話を説明するところは、
編み上げたレースを使って表現していたり、
(言葉じゃ伝わらないだろうけど。。。)
死者の国の煌びやかな世界観などは本当に色使いが綺麗。
本当にディズニーのこの世界観の作り込みはすごい。

タイトルにあるヒルルクのことなんだけれど、
彼はもちろん漫画『ワンピース』の医師である。
彼は、「人はいつ死ぬと思う?」という問いに自ら、
「人に忘れられたときさ」と答えている。

今回の映画においても、
忘れられた人はあの世からも存在が消えてしまう、
という設定があるのだけれど、
ここにヒルルクと同じ思想を感じました。
世界共通なんですかね、"思い出の中で生きる"というのは。

そして、原題について。
邦題は『リメンバー・ミー』だけれど、原題は『Coco』。
ひいばあちゃんの名前なんだよね。
映画を観終わると、原題の方がずっといいじゃんって思う。

自分の話をすると、2年前に亡くなったばあちゃんの誕生日が、
3月16日で、この映画の日本公開日と同じ。
なんか、勝手に近しいものを感じてしまいました。
別にシチュエーションとか全然違うけどね。
家族の話ってところもあり(笑)

そんなこんなで取りとめもない文章ですが、
今年に入って一番泣ける映画だと思うので、
ぜひ観ていただければと思います。

アナ雪の映画も同時上映なので。
(いつまでこのネタで引っ張るんだという気もするけどw)

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