小さくする意味があまり感じられない『ダウンサイズ』

んーーー。ちょっと微妙かなーーー。
と最初に言ってしまう(笑)

特殊技術の開発により、
身長180cmの人間が12.9cmに縮小できるようになった世界。
小さくなることで人口問題も解決し、大きな幸せをつかめるハズ!
だった!!
っていう感じの映画なのだけれど、設定自体はとても面白かった。

小さくなる映画ってのはこれまでもあったけれど、
今回はそれをただのコメディやアクションにすることなく、
人口増加の対策ということで、
政治的・経済的な視点も入れたところが新しい。

ただ、タイトルにも書いた通り、
小さくすることの意味がほぼなかったと感じるんだ。
なぜなら、これは小さくなったらなったで、
そこには新しい社会が存在しており、小さくなった人たちからしたら、
別にこれまでの日常生活と何ら変わりはない。

通常だったら、小さくなったことで、
普通の人間に狙われたり、虫に襲われたりという
「小さくなったからこそ起こる危機」
をどう乗り越えていくかっていうのが
割と楽しむポイントだと思うのだけれど、
それは小さくなった人たちが、大きな世界で暮らした場合で、
今回は小さい人同士の世界になるから、
もはや通常の世界と同じなのである。
そうなると、もはや小さくした意味がほぼないっていうね(笑)

話は途中から、南極でメタンガスが噴出して、
地球の危機に陥るから、小さくなることが全人類を救うカギになる
っていう割とスケールの大きな話になるのだけれど、
イマイチ、小さくなることならでは感がなく、
ちょっと面白さがわからなかったなあっていう。

ただ、個人的にはマット・デイモンに降りかかる不幸が可哀想すぎて、
これ自分だったら一年ぐらい腐っちゃうわって思った(笑)
そこだけがこの映画の中で唯一共感できたところ。

あとは、マット・デイモンといっしょにいるベトナム人女性の
身勝手な言動にイラつき過ぎて、
全然感動できなかったっていうぐらいかな(笑)

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