某名探偵以上に見た目と中身の年齢差がある『ボス・ベイビー』
これは泣けるいい映画だった。
見た目は赤ちゃんだけど、中身がおっさんなので、
某名探偵よりもその年齢差がデカイ(笑)
この映画の世界では、
赤ちゃんは両親から生まれてくるものではなく、
ベイビー・コープ社に雇われている存在。
そこでは大人の精神をした赤ちゃんたちが働いており、
世の中の赤ちゃんがちゃんと愛されるように日々努力しているのだけれど、
ここのところ、大人たちの愛の対象が犬に変わってきており、
愛のシェアが減ってきている、と。
それを改善すべく、今回のボス・ベイビーたちが奮闘するという流れ。
そう、けっこう真面目なストーリー設定があるのだ(笑)
本作品の最大のウリは、何と言ってもこのおっさん赤ちゃんだろう。
見た目がすっごくかわいくて、子供が苦手な自分でも、
この赤ちゃんはすごく欲しいと思ってしまうほどなのだけれど、
中身はれっきとしたおっさん。
とはいえ、言動がおっさんっぽいかというとそうではなく、
むしろビジネスマンとしての色が強い。
会議や部下のマネジメント、仕事におけるメモの大切さなど、
普段自分たちが行っていることを、
あのぷにぷにした赤ちゃんがやっているというギャップがいい。
お話自体も上記の流れがテンポよく進んでいくのでとても観やすかった。
さらに、ちょっとくだらなかったり下品だったりするところもおかしくて、
他のお客さんもけっこう笑ってた(笑)
ラストのオチは予想できるものであるぐらいオーソドックスだったけれど、
それでも泣いてしまうぐらいには感動した。
笑いあり、涙ありの展開なので、
これは老若男女問わず楽しめる映画だと思う。
一見、ディズニーのCGアニメーション映画にも見えるけれど、
こっちは世界観や現実的で、ちょっと下品なところもあり、
よりリアルさを感じる部分が多かった。
ドリームワークス・アニメーションのCEO
ジェフリー・カッツェンバーグによれば、
「ディズニーは子供と、大人の中にある子供心に向けて映画を作るが、
ドリームワークスはフライシャー・スタジオのような
大人と、子供の中にある大人心に向けて映画を作る」
と語っているため、そういう方針が表れているのかなと思った。
個人的にはディズニーの方が好きだし、
CG自体もディズニーの方がきれいな気がするけど(笑)
今回、ドリームワークスのアニメーション映画、初めて観たけれど、
ディズニーと同じで本編前にミニムービーがついてました。