圧倒的な意志と覚悟の強さに心酔する『コードギアス 反逆のルルーシュⅢ 皇道』

はぅあああああ。
本当にクッソ面白いアニメです、これは。
すでに見た人からしたら、「何を今さら、、、」って思うだろう。
テレビで放映していたとき、まったく見向きもしなかった自分を恥じます。
何してたんだよ、バカ野郎。

さて、映画三部作のラストです。
もうね、すごいよ、これ。
トウキョウ租界の壊滅に、ロロの死、シャルルの消滅、
天空要塞ダモクレスでの大激戦など、
すべてがクライマックスのような感じ。

この映画のいいところは、まったくもって勧善懲悪ではないところ。
価値観の相違と言ってしまえばすごくチープだけれど、
それが根底にある中で、お互いの主義や思想がぶつかり合って、
己が信ずる正義が衝突しながら、
自らの欲望や野望を手中に収めんとするやつらの、
人間味溢れるドラマがすごく見応えがあるんだよね。

今回は、ダモレクレスでの戦いが、個人的にはすごく圧巻のシーンだった。
みんな満身創痍の中で戦っているんだけれど、
特にスザクとカレン、ジェレミアとアーニャが
期待が動かなくなるまで全力で戦い続けていて、
彼らの闘争心のハンパなさに脱帽したよ。。。

それでも最も畏敬の念を持ってしまうのが、ルルーシュなんだよね。
どんなことがあっても前に進み続ける精神力の強さと、
目的のためなら平気で人を切る非情なまでの決断力がものすごい。
だから、あんなひどいことを言われても彼を守ろうとするロロが、
とても可哀想だった。。。
そこは、普通だったら幻滅して、憎しみの対象になってもいいと思うから。

ただ、ラストでね、そのルルーシュが、
親友のスザクに罰を与えつつも、
自分がこれまで行ってきたことに対する代償を支払うシーンがあって、
そこで彼の圧倒的な意志と覚悟の強さを痛いぐらい感じた。
人智を超えた強さだよ、あれは。
こんにゃくの意志の自分なんか、生きててごめんなさいって思った。

そんなルルーシュになら、「従ってもいい」って思えちゃうし、
あのカリスマ性があれば、ロロのように、ひどいことを言われても、
命がけで守りたいって思ってしまうのもわかる気がする。
まあ、ロロはカリスマ性だけに惹かれたわけではないだろうけど。

映画やマンガなんかは、みんなすぐ命賭けて戦ったりするけど、
このルルーシュの命がけの意志や覚悟は、
他の作品にはないかっこよさがあった。
彼はあらかじめかなり先まで見据えて行動するタイプだけれど、
例え、自分が傷つくことになるとわかっていても、
それを避けずに、完遂するところが、その理由だと思う。

いい映画だった。
『アベンジャーズ』に勝つなら、
名探偵よりもこっちがよかったな（笑）