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今年ワースト?!終始グダグダでテンポが悪い上に内輪ノリが激しく、話の9割滑り倒していたことで劇場内で笑ってる人が2%もいなかった『聖☆おにいさん THE MOVIE ホーリーメンVS悪魔軍団』

【個人的な満足度】

2024年日本公開映画で面白かった順位:145/145
  ストーリー:★☆☆☆☆
 キャラクター:★★☆☆☆
     映像:★★★☆☆
     音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★☆☆☆☆

【作品情報】

   原題:-
  製作年:2024年
  製作国:日本
   配給:東宝
 上映時間:93分
 ジャンル:コメディ
元ネタなど:漫画『聖☆おにいさん』(2006-)
      ドラマ『聖☆おにいさん』(2018-2020)
公式サイト:https://saint023movie.jp

【あらすじ】

※公式サイトより引用。
広い宇宙の数あるひとつ、燦然と輝く命の星、地球。世紀末を無事乗り越えた神の子イエス(松山ケンイチ)と仏の悟りを開いたブッダ(染谷将太)は、 日本の四季折々を感じながら下界で密やかにバカンスを楽しんでいた。

東京・立川にある風呂なし6畳一間のアパートをシェアし、ふたり暮らし。アイスを分け合ったり、近所の商店街で福引きを楽しんだり、 お笑いコンビ「パンチとロン毛」を結成したり。ゆるーい日常を過ごす2人の元にある日、天界からの使者が現れ、 禁断のオファーが伝えられる。

やがてそれは、神も仏も天使も悪魔も入り乱れる、 まさかの地球滅亡の危機へと繋がっていく!?

【感想】

※以下、敬称略。
聖☆おにいさん』の実写映画化。漫画アニメ実写ドラマときてからの今回の映画です。僕は原作漫画はだいぶ前に数話程度読んだことがありますが、本作の元となる実写ドラマは未鑑賞。本当はせめてドラマ版を観てから映画を鑑賞したかったんですが、年末で時間もなく、まあ映画とストーリー関係なさそうだから別にいいかなと(笑)ちなみに、チラッと観た感じ、第I期の『ブッダの休日』、第II期の『福引き』は同じエピソードを映画用に撮り直したっぽいですね。同じ構図で微妙に違いがありましたから。

<福田節が好きか嫌いかですべてが変わる>

さて、見出しがだいぶ辛辣な感じになってしまいましたが、これは紛れもない事実であり、僕の中でおそらく今年ワースト1の作品じゃないでしょうか。福田雄一監督の映画は、個人的に『新解釈・三國志』(2020)からハマらなくなってしまったんですよね。それまではけっこう好きだったんですが。自分の笑いのツボが変わってきたのか、それともいわゆる"福田節"と言われるパターンに飽きてしまったのか。おそらく後者だと思いますけど。

<一つのネタに時間を使いすぎてテンポが悪い>

まず、全体的にグダグダです(笑)そういう映画と言えばそれまでなんですけど、キャラクター同士の掛け合いが長すぎてテンポが悪く、話が全然前に進まないんですよ。同じようなセリフややり取りを延々と繰り返すので、ハマる人にはハマりますけど、ハマらない人には苦行そのものです。ハマる人にはハマるというのは、劇場でツボに入っていると思われるお客さんもいたからです。ゆーても、2~3人ぐらいでしたけどね。僕がいたスクリーンの124席が満席の中でその人数なので、1~2%ほどでしょう。

<内輪ノリが強い>

先に書いた“福田節”というのが、もはや内輪ノリなんじゃないかって思うんですよ。言葉で書いても伝わりづらいと思いますが、突然大声を出したり、変な踊りを始めたり、台本のないアドリブ合戦が始まったりと、作ってる方は楽しいんだろうなと思うものの、観ている方との温度差がありすぎてついていけません。そう、作ってる方は楽しいと思いますよ?僕だって目の前で岩田剛典が謎ダンス始めたり、藤原竜也が自身の過去作をネタにしたら笑ってしまうかもしれません。その「えっ、この人がこんなことやっちゃうの?」っていうギャップは楽しめると思うんですが、スクリーンで観ると温度差を感じてしまいますね。まあ、藤原竜也のネタにだけはちょっと笑いましたけど(笑)とはいえ、「こいつらにこんな面白いことさせられる俺おもろいやろ」っていう監督のドヤ感が垣間見えるのもなんか癪です(笑)それがこの作品で僕がハマらないポイントで、これ見よがしにウケを狙いにきてるのがいやらしく感じてしまうんですよ。

<副題は正しいのか、、、?>

ストーリーも正直よくわかりません。『ホーリーメンVS悪魔軍団』とはなっているものの、別に本当に戦うわけではないんですよね。人が亡くなるときの走馬灯が流れるタイミングで、戦隊モノの映像を流すということで、それを作るのが今回の目的です。なので、その中での対立構造はあるものの、実際はあくまでも戦う演技をしているだけなので、『ホーリーメンVS悪魔軍団』っていうのも言いすぎかなと。終盤なんてパクりのオンパレードで、まるで結婚式の二次会で流れるような雰囲気の設定でした。

<そんなわけで>

原作漫画とはキャラクターが同じ以外何も被っていないようなので、あえてそれを読む必要はありませんが、ただひたすらに笑えない時間だけが過ぎていったように感じました。各レビューサイトの評価も低いものの、こういう映画でも満席なんですよね。それはキャストの豪華さとゆるいコメディという観やすそうな雰囲気が人を呼ぶんでしょう。とりあえずチケットさえ売れてしまえばいいので、商業的にはある意味うまいのかもとは思いつつ、あんまりオススメはしません(笑)

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