もっと心の闇をえぐって欲しかった『ギャングース』
MIYAVIが朽木白哉のときよりも強かったんじゃないかって映画。
犯罪集団ばかりを狙って窃盗を繰り返す
高杉真宙、加藤諒、渡辺大知3人の話で、
バイオレンスメインのけっこうグチャミソした内容。
表の世界にも行けず、裏の世界にも行けず、
中途半端なポジションにいながらも、
そこから抜け出そうともがく姿は、どの領域にも通じそうで、
共感できる人は少なくないだろうなと思った。
監督が『ビジランテ』と同じ入江悠だったから、
もっと心の闇をえぐるような映画かと思ったけど、
正直、そこまでではなかったかな。
高杉真宙がいつも爽やかな役柄なので、
そこで薄まった感じは否めない。
あとはお笑いっぽいポジションの加藤諒が
けっこうシリアスな役だったのに加えて、
ローレンス・フィッシュバーンに見える風貌が新鮮(笑)
金子ノブアキの「裏社会の人」感はマジで安定。
映画出ると大体あんな役やってる気がするけど。
でもかっこいいから、生まれ変わったら金子ノブアキになりたい。
そして何と言っても一番びっくりなのはMIYAVIである。
前髪上げてる印象しかないから、
前髪下ろした姿に途中まで彼と気づかず。
「様子のおかしいあんちゃん」にしか見えなかった。
テンポもいいし、普通に面白いとは思ったけど、
もう少し人の闇感欲しかったというのが正直な感想です。