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50歳になってから中型2輪免許を取った話

大した理由もなく、周りにバイク大好きな人が複数名いて、その話を聞きながら、よっしゃ、とりあえず取ってみるかー、ということで教習所に通って2輪の免許をとった50歳女性のnote。

教習所では44回バイクに乗った

入校式が8月1日で、卒業検定に合格したのは12月23日、免許をとったのは12月25日のクリスマス。
この間にバイクに乗った回数は44回(卒業検定含む)
普通免許を持っている場合、ストレートで通う回数は17回。
ほとんどどこかしらで課題をオーバーするからみんな20回は通うらしいんだけど、私の場合は別格で多かったらしい。
だって、教官の持っている私の原簿だけ、ページが追加してあるんだぜ。

恐怖の克服から始まった

ヘルメットをかぶってエンジンつけて、そろそろと走り、ギアチェンジの仕組みをを覚えるところから開始。
ギアチェンジでクラッチを切る仕組みについて、高速で回る扇風機の解説をしてくれるのだが、最後までいまいち理解せずに終わった。
そして、教習中の4輪車と一緒に所内の道路をぐるぐる走りながら、半クラッチとか減速とか、リアブレーキとかを覚えていく。

とにかくバイクに乗るのが怖い。ちょっとアクセル握るとエンジン音が出るのにビビり、私の斜め前に教官が並走するのも怖い。さらに仮免前の4輪車が近づくのはマジで怖すぎ!
だって、自分がバイクを操作できると思ってないし、どこかで暴走するのではないかと、常にビビり散らかしているから!
隣で指導する教官を轢いてしまいそうだ、と思うと怖くてたまらなかった。

第一段階の課題走行

なんとか教習所内の道路を走れるようになり、課題走行へ。
課題走行とは

  • 八の字走行からのS字カーブ

  • クランク

  • 一本橋

  • スラローム

  • 坂道発進

  • 急制動

最初の八の字カーブがまずできない。
ギアは2速で、と言われるんだけど、怖くて1速でノロノロと曲がる。
スピード出てないからふらついて、しまいには転倒。
この時点で、もう諦めようかという気持ちに陥る。

が、日を改めて再チャレンジして、なんとか2速で8の字ができるように。
その後、S字カーブ、クランク、一本橋はなんとなくするっと通過。
が、はじめにできてもその後できない、ということを繰り返し。
最後のスラロームでつまずく。
8秒以内に通過してと言われるものの、ビビり散らかして10秒かかる。
8.5秒まで縮めたものの、最後まで規定時間を切ることはできなかった。

坂道発進まで完了して、第一段階が終了。
この時点で受けた教習28回!よく通ったな〜〜〜

指導されるということ

教習ごとに異なる教官がアドバイスするのだが、内容は教官ごとに異なる。
その上、以前にアドバイスされた内容を愚直にやっていたら、ほかの教官からダメ出しされるということが頻発。

正直、どうすればいいんだあ〜〜〜と苛立つ。
が、多分視点を変えれば同じことを言っているんだろう、と毎回自分に言い聞かせて、なんとか平常心を保とうとしていた。

この歳になると、指導されるという機会が減っている。
今回の教習所では、自分は指導されることが嫌で、なかなか受け入れられない面があることがわかった。

ただ、指導されることに対する苛立ちはその場限りで、日を改めて再チャレンジするとするっとできていることも多い。

となると、苛立つというのは無駄な感情なんだな、と思う。
では、このイライラは治まるのかというと、決してそんなわけではない。
なので、イライラしていることを感じながら、1日寝たらスッキリするとか、いつかはできるようになるよ、と自分に言い聞かせることが私の対処法だった。
(ただしこの対処法は、教官の話の理解が進まないという弊害がある)

第2段階はゆるゆる・・・のはずだった

第2段階は走行よりも交通法規がメイン。
右左折時のウインカーの出し方や確認などを一通り。
普段から自動車に乗っているので、この辺りはまあまあクリア。

2輪は公道での練習ができないためシミュレーターに乗って体験走行。
ここで車酔いをしてしまう。

また、二人乗り運転のポイントや飲酒運転の恐ろしさのビデオを視聴。
飲酒運転は、可愛い女子高生が飲酒運転により亡くなるというストーリー。
加害者の男性は交通刑務所に入り、男性の家族はマイホームを引き払って奥さんがパートで清掃員の仕事を開始、しかも被害者の両親にお詫びに行くも拒絶される。
加害者の男性にお酒を出した居酒屋の女将や、事故車に同乗していた部下たちも逮捕される。
全く救いどころがないストーリーでげんなりしてしまった。
飲酒運転、やはりダメ、絶対。

第2段階の最後は課題走行を含めたルートを一通り走って完了というもの。
が、久しぶりにS字カーブやってみたら、これができない。
一本橋も落ちる日と落ちない日がある。

クランクにいたってはスピードを落としすぎて倒れそうになったためアクセルを回したら、バイクが縁石乗り越えて爆走!
縁石とか一本橋を乗り越えてコースを斜めに横切り、ポールを薙ぎ倒して(しかも破損)、50メートルほどでやっと止まった。

暴走している間の数秒間は完全にフリーズ。アクセルを緩めるとか、ブレーキするとか、全くできずひたすら乗っているだけだった。
最後はアクセルを緩めてブレーキをかけて、なんとかストップ。
この後、教官からは「クラッシャー」と呼ばれることに。

第2段階の見極めだけで多分4回は通っていると思う。

やっと卒業検定へ

第2段階が終わった時点で12月半ば。
こうなってくると年内に免許取りたい!と欲が出てくる。

年内最後の卒業検定に申し込んで、検定前の自由練習を申し込んだが、冬休み突入で学生が増えて、全く予約が取れない!
5時間、キャンセル待ちをして自由練習を行い、いざ卒業検定!

卒業検定は私を含めて受講者5名。うち3名が大型2輪、1名が小型車、そして私。
2組のチームに分かれて検定開始。
隣のチームのトップバッターがスラロームの途中で止まっているのをみてしまう。
どうもスラロームで微かにポールに触ってしまったらしい(本人も気が付かないほど)

卒業検定では、できるだけ平常心を保つこと。落ちても年明けに受け直せばいいし、急いでいるわけではないから、を必死に言い聞かせていた(今から思うとすでに平常心ではない)

それと、課題走行で設定された時間、一本橋は7秒以上、スラロームは8秒以内というのを一切無視(設定時間に満たなくても減点で済むから)。
とにかく完走することを目標に!

一回で合格!!!そして年内に2輪の免許は取得できた上、年末にレンタルバイクで公道デビューまで果たしたのでした。


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