日本アイスホッケーの歴史(5)
韓国でのオリンピック開催後の2018-19シーズン。参加8チーム体制は変わらず。しかし日本4チームとの対戦は4試合総当りの1チーム16試合、その他韓国、ロシアチームとの対戦は6試合総当りの1チーム18試合、合計1チーム34試合の変則開催となった。
レギュラーリーグはデミョンキラーホエールが初の1位、2位にPSKサハリン、以下アニャンハルラ、日本製紙クレインズ、王子イーグルスと続き、ここまでの5チームがプレーオフ進出となった。
またこの年の12月、釧路に本拠地を置く日本製紙クレインズが拠点の釧路工場を閉鎖する事に伴い、十條製紙時代から続いた日本製紙クレインズが今シーズンを持って廃部となることが発表された。
日本製紙クレインズとして最後の戦いとなった2018-19シーズン、プレーオフに勝ち上がるが、ファイナルではサハリンに3連敗で有終の美を飾る事はできず、サハリンが初のリーグ制覇。アニャンハルラはリーグ4連覇はならなかった。
2019-20シーズンはHigh1が廃部となり、韓国2チーム体制。また前年廃部された日本製紙クレインズはクラブチームとしてひがし北海道クレインズとなり、リーグ参戦を継続。全7チーム体制となる。
レギュラーリーグはサハリンが1位、2位にアニャンハルラ、以下王子イーグルス、デミョンキラーホエールとなる。
ところが、2020年の2月、中国より発した新型コロナウィルス感染拡大のため、プレーオフは5試合を消化したところで、開催中止となる。セミファイナルではアニャンハルラが王子イーグルスを3勝1敗で退け、サハリンはデミョンキラーホエールを2連勝で決勝に勝ち上がる。この時点でファイナル開催は中止となったため、優勝はサハリンとアニャンハルラの2チームとなった。なお2/25に安養で行われたアニャンハルラと王子イーグルスのプレーオフ第3戦は無観客での開催となった。
2020-2021シーズンも新型コロナウィルスの感染拡大を食い止めるため、多くのスポーツが無観客試合での開催、もしくは観客数限定、無歓声での開催を余儀なくされた。特にアジアリーグアイスホッケーは国際リーグであり、感染予防のため開催各国への往来が非常に困難な状況となり、事実上リーグ開催は不可能な事態となる。このため国内5チームによるジャパンカップという開催形態となった。
今シーズンより新横浜をホームリンクとした新チーム「横浜GRITS」の参加が認められる。このチームは完全なプロ形態ではなく、試合のない日は社会人として各選手の所属する企業で仕事をする「デュアルキャリア」のスタイルで注目を集める。このため、国内のみの5チーム総当り8試合、1チーム32試合の開催とするが、チーム内の選手感染でゲームが行えない等の事があり、今までの勝ち点制ではなく、勝率にて順位を決定する方式と変更された。なおリーグ戦は日程の3/4となる24試合消化することを前提とされた。
しかし、現実には各チームでの感染状況も異なり、開催試合は王子イーグルスが24試合HC日光アイスバックスと東北フリーブレイズが22試合、ひがし北海道クレインズが20試合、横浜GRITSが16試合となった、
このシーズンは王子イーグルスが優勝、2位がひがし北海道クレインズ,3位にHC日光アイスバックス、4位に東北フリーブレイズ、初参加の横浜GRITSは1勝を上げる事なく全敗(延長戦敗1試合あり)となった。
2021-22シーズンも新型コロナウィルスの影響で引き続き国際リーグとしての開催は見合わせ、国内5チームによるジャパンカップという開催形態となった。シーズンとしては総当り8試合、1チーム32試合の開催としたが、前期後期制として各チーム4試合総当り1チーム16試合とし、順位の決定は前年同様勝率とした。この前期と後期の優勝チームによってプレーオフを開催する事となった。
またこのシーズンより王子イーグルスがクラブチームレッドイーグルス北海道となり、全てのチームがクラブチームとなった。
前期リーグはレッドイーグルス北海道と横浜GRITSが16試合消化、ひがし北海道クレインズと東北フリーブレーズが14試合、HC日光アイスバックスが12試合の消化となり、勝率にて1位はレッドイーグルス北海道、2位はHC日光アイスバックス、3位はひがし北海道クレインズ、4位東北フリーブレイズ、5位横浜GRITSとなった。
後期リーグは東北フリーブレイズが14試合、HC日光アイスバックス、ひがし北海道クレインズ、横浜GRITSが14試合、レッドイーグルス北海道が12試合の消化となり、勝率にて1位は東北フリーブレイズ、2位はHC日光アイスバックス、3位はレッドイーグルス北海道、4位ひがし北海道クレインズ、5位横浜GRITSとなった。
プレーオフは前期優勝のレッドイーグルス北海道と後期優勝の東北フリーブレイズの対戦となり2勝1敗でレッドイーグルス北海道が制したシーズンとなった。
つづく