水素の製造

脱炭素社会に向けて脚光を浴びつつある水素。何となく、知っていた水素の作り方は「電気分解」。これだと、水素を作るときに電気を使うから電気をつくところから考えれば、何ら意味もないものだと思っていた。そこでインターネットを検索すると、水素エネルギーナビというサイトに、次の4つとまとまっていた。

1. 水を電気分解する
2. 天然ガスなど、化石燃料から作り出す
3. 森林資源や廃材などのバイオマスから作り出す
4. 製鉄所、食塩電解などの工場で発生するガスから副産物として生じる水素を分離する(副生水素)

どれを見てもあまり効率的とは思えない方法だ。そんな感覚でいると、その検索結果に「触媒で水素を製造する会社」が掲載されていた。その名も「Hydrogen Technology株式会社」。電気も何も使わずに触媒の反応で水素を製造するそうだ。改めて検索をすると、触媒による製造も出てきた。

電気自動車はどう考えても不効率なエネルギーの使い方で、実際には多くの二酸化炭素を排出しないと電気自体ができない。現段階ではガソリンや軽油を使った内燃機関が一番エネルギー効率がいいし、発電であれば最新のLPガスタービン発電がエネルギー効率60%近くあったはずなので、原子力発電の40%に対して遥かに無駄のない発電方式だ。しかし、触媒による水素製造が自宅でもできるようになれば、水素による脱炭素社会も夢ではないかもしれない。「MIRAI」のような水素自動車も普及することができる。電気は保存・伝送の段階で多くのロスが発生するので、エネルギー消費の最終段階で電気に変換し、使うのが理想的なエネルギーの使い方だろう。

それにしても、触媒でエネルギーを使わないで水素を製造する技術が実用化されていたとは驚いた。技術の進歩には気をつけていたい。

(2021.2.8追記)
この触媒だが、どのような技術で作られるのだろうか。太陽光発電がもてはやされ始めたときにまったく言われることがなかった、パネルの製造過程でかなりの電気が使われることや、パネルに有毒部室が含まれているため、かんたんに処分できないことなど、表に出されなかった不経済の側面と同様のことがないかとても気になる。

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