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今日の単語帳 韓国のデリバリー
おはようございます。本日は、昨今のコロナ禍の影響で賑わいをみせているデリバリー事情をみていきたいと思います。
韓国は日本ではあまり知られていないかもしれませんが、昔から出前文化が根付いており、コロナの影響でサービスが充実しているようです。コンビニやパン屋の商品を届けてもらうことも可能で、配達サービスを日常的に利用するユーザーが増え、コンビニエンスストア「CU」は8月17日から28日までの配達件数が前月同期比76.4%増加しました。大手ベーカリーチェーン「PARISBAGUETTE」も8月の配達注文を利用する人も増えました。
デリバリーメニューとして特に人気が高いのは、映画「パラサイト」にもインスタント麺が登場したチャジャン麺(韓国風ジャージャー麺)中華料理の出前配達員を主人公とした「最強配達人」(2017)というドラマが作られるほどで、韓国ではメジャーな食べ物です。
また、ピザやチョッパル(豚足)、ポッサム(茹で豚)なども人気が高くフライドチキンはサッカー観戦での定番メニューで、韓国代表戦が開催される日は注文が殺到し、待ち時間が一時間以上に及ぶこともあります。こうした定番メニューに加え、近年はクラフトハンバーガーやステーキパスタ、かき氷やコーヒー、寿司や刺身、カンジャンケジャンさらには、人気レストランのフルコースが登場するまでになっています。
そのような中、ドイツ・ベルリンに本拠を置くフードデリバリー大手「デリバリーヒーロー(DH)」は2019年12月、韓国国内シェアNo.1の出前アプリ「配達の民族」を運営するウーワ・ブラザーズ(韓国名.優雅な兄弟たち)を40億ドルで買収することを発表しました。※デリバリーヒーローに関しては、以前紹介した記事も参考にしてみて下さい。
DHの韓国法人はすでにシェア2、3位の「ヨギヨ」と「出前箱(配達トン)」を買収し、運営しているため、「配達の民族」が加われば韓国出前アプリ市場の約98%を独占する形になります。2010年に「配達の民族」の創立者キム・ボンジン氏は、遊び心のあるCMやアプリの利用が多い若者世代を対象としたマーケティングに定評があります。フードデリバリーだけではなく、スーパーマーケットの生鮮食品を一点から即配達してくれる「Bマート」というサービスも単身世帯に人気が高い。また、ポップなフリーフォントの配布やオリジナル文房具の販売、フード雑誌「マガジンF」の発行、お年寄りの安否を確かめる牛乳配達サービスといった幅広い取り組みを行っている。