![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159205437/rectangle_large_type_2_c17c6649756184690610274b1c30fda7.png?width=1200)
「ライブバス」目撃談!「ライブハウスが暗いのには訳がある!」
先日渋谷駅から歩いていたら、
「ライブバス」
なるものが走ってきた。
簡単に言うと「外から見える移動式ライブハウス」か。
普通の路線バスの前半分のシートを取り外してステージとし、
後ろ半分の少し高くなったベンチシートの4.5列分は残して客席として
バスそのものを小さなライブハウスにしたものなのです。斬新!
行先の電光掲示にはアイドルの名前が掲出され、ステージ部分は狭いながらもミラーボールやレーザー光線(今風に他の言い方があるような気もするけども・・)を配し、アイドルはステージさながらに彩られる。質のいいスピーカーも車内外に設置。
![](https://assets.st-note.com/img/1729778432-L8dZcyGsYgAkJiw20larqbeT.jpg?width=1200)
当然停留所はとまらないが普通に町中を走る。しかも混雑した渋谷駅近くをだ。進みはゆっくりで、同じところをめぐるので、何度も出会う。
ライブの音は外にもガンガンに聞こえるので、信号や横断者待ちの際は、通行人の目と耳を引く。
見かけた外国人観光客はノリよく一緒に踊ったりするほどだ。控えめな日本人ですら手を振る、ワクワクした雰囲気になるのだ。
それを見たアイドルも外に向けて手を振る。非常に楽しそうな企画に、なるほどー、と思いながらバス後方の客席に目をやる。
数列の座席は同じ”属性”の男性客で満席なのだが(なぜ同じアイドルのファンは服装や雰囲気が似通うのか・・?)、
なぜか皆、苦笑いか無表情。ノってる雰囲気は無い。手にはアイドルの名前の入った団扇やペンライトを持っているが振る様子はない。 バスに向かって手を振る通行人に対して、申し訳なさそうに小さく頭を下げるだけ。
吹き出しをつけるとするなら
「こんなはずではなかったんですけど。。」
か
「はずかしー」だ。
なにがしかの車両改造の法に触れるせいなのか、後方の座席付近の窓は路線バスとして運行している時と同様に透明なガラスのまま。そう、客席は明るく、外部から全員が丸見えなのです。
そんなライブに申込むくらいだからコアなアツいファンなのだろうけれど、アイドルに興奮しているところを見られて平気なほどボルテージは上がっていない模様。(歌ってるのは地下アイドルなのか、マイナーなアイドルのようです)
確かにそうだ、ライブハウスの客席は通常暗い。それはステージを際立たせるとともに、観客同士の顔を、また外部から自分の様子を隠す効果もある。そう、やはり人間、どんなに好きでも興奮してる姿は対象物がなんであれ、見せたくないものであるし、暗いほうが没頭できるわけだ。
うーん、ライブバス。 広告しながら運行し、乗客からライブ収入も得られて一石二鳥なはずなのに、その唯一の「支払い者」で、喜びを享受すべき観客がツライ・・とは。
都会とはやはり面白い。