旅行会社 中の人から見た「GOTOトラベル」旅行代金50%分の補填はやりすぎか?
さて、GOTOトラベル一時停止ですね。
一応前回の記事、7割は当たったでしょうか?長期停止回避のために一旦短期停止のようです。
年末年始のかき入れ時なので、業界ダメージが大きいため、キャンセル料は国が補填、%は前回の35%から50%へあがりました。これが大きすぎゃしないか、との声があがっていますね。
旅行会社に発生するキャンセルチャージは何からできているか?
さて、国内のメイン2キャリア(JAL ANA)を利用した普通のパッケージツアーは20日前からチャージがかかります。
20日~8日前まで:旅行代金の20%
・7日~2日前まで:旅行代金の30%
・旅行開始日前日:旅行代金の40%
・旅行開始日当日:旅行代金の50%
が標準です
例えば10万円の旅行代金で、12/28出発とします。
今日12/16だと、20%かかります。
取消料は本来 2万円です。
しかし、50%請求してよいとなると、
5万円国に請求できます。
ここから、航空会社には12000円ほど支払われます。
ホテルへは、12日前だとほとんどが無料です(旅行業者とホテルの契約でちがいます)
ということになると、38000円がこの予約に残る「売り上げ」となります。
パッケージツアーには10-15%くらいしか利益がのってないので、
普通に販売してたら1万しか残らないところですから、かえって得ですね。
※今回の対応が旅行会社の損失に寄らず50%申請してよいとすると仮定した場合です。
先述のように、出発がキャンセル日より遠いとホテルやレンタカー、現地の施設に対しては旅行会社からの取消料が発生しないので、一銭もお金がわたりません。ほんとに苦しいのはこれらの施設です。
旅行会社がウハウハとは限らない。
ここまで読んでくると「旅行会社ボロもうけ!」とも見えますが、あくまで一例です。
12/24までキャンセル手続きが無料でできるので、悪いケースでいうと
12/28出発を12/24にキャンセルされます。
高級ホテルをつかったプランです。
14万円の沖縄の2泊3日の離島プランとします。
申請できる取消料は1泊の上限が2万なので、4万円の取消料が申請できるとします。
この高級ホテルは取消料が7日前から発生したとします。
8000X2泊=16000円
航空券も6000円X4区間ですので24000円です
レンタカーもここまで近いと少額ですが発生しました 2000円
合計42000円。
これでは赤字です。
「旅行会社ずるい!」という声も聞こえますが、こうしてすべてがプラスになるわけではないのです。そして、今旅行会社は何千というキャンセルの処理に追われています。お金にならない仕事です。
近距離バスツアー等は募集もできない
飛行機ツアーはまだこうしてお金が入ってきますが、バスツアーなどは取消料規定も違い、もう少し近くまで無料でできてしまいます。
なので国への申請もできません。そして停止されている期間はさすがにツアーを売ることもはばかられます。となると売り上げゼロ。
ダメージがデカイ
旅行会社はこの他に新幹線など様々な商品をあつかっていますので、飛行機部門がこうして救われても、他がダメだとダメです。
しょっぱい年越しとなりそうです。
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