4.お金を無くすなんて現実的にあり得るの !?
じゃあ、どうしたらお金を無くせるのだろう?
僕が答える前に、次のような声が聞こえてきそうだ。
「あんたの言いたいことはわかったけど、じゃあ、現実問題としてどうしたらお金を無くせるのよ? 言ってごらんなさいよ! さあ、早く!」
「もし千歩譲って、あんたがあのガチガチのお金信奉者のトラ○プさんやカルロス・ゴ○ンさんを言いくるめることができたとしても、世界からお金を無くすことは絶対に無理だと思うよ」
「考えたらすぐにわかることじゃないか! こんなに互いに緊密につながり合って構築されてしまったお金のシステムを、今さら破壊することなんて不可能に近い。それに、そんな夢みたいなことを考えてるからあんたは貧乏になって今生活に困ってるんだよね」
「悪いけど私はそんな話興味ないの。私だってブランド物のバッグや洋服が欲しいのよ。負けたくないの。だから一生懸命働いてるんじゃない。それを阻止する権利はあなたにはないはずよ! あなたもくだらない夢物語ばかり言ってないで働きなさいよ」
そんな方たちに僕は反論はしません。当然の意見だと思うからです。
「本当にあなた方のおっしゃる通りです」
実際、世界からお金を無くしたいと願う人たちが100万人、いや何千万人集まっても、そしてその人たちがどんなに頑張っても、今の人類にはこの世界からお金を無くすことはできないと僕も感じています。
「今の じ・ん・る・い」にはね。
には
つまり、人類の脳が今のOSのままだったとしたら、という意味なんだけど‥‥。
なぜかと言うと、今の人類の脳のOSでは、お金に頼らなければやっていけないから、必然的にお金は生まれてきたんだよ。
パソコンは時代に合わせてバージョンアップされるというのに、人類の脳のOSは相変わらず旧式のままなんだ。
もしこの人類の脳に、科学が解明している事実を上書きして、科学時代に合わせてバージョンアップさせるならば、世界はガラリと明るく美しい色に塗り替わるはずだ。
自己紹介にも書かせていただいた言葉‥‥。
「科学者はその事実をひた隠しにしなければ都合が悪いと考えているから庶民には隠しているのだ、と思えるくらいに衝撃的に、すでに科学は人間や宇宙を解明していた」
つまり、科学は、僕たち人類がどのようにしてこの地球上に出現して、どのように意思(意志)というものが生まれ、どのように動いているのかをすでに解明していたんだ。
それを知って、今の旧バージョンのOSの脳に上書きして、バージョンアップさせることが必要なんだ。
でも世界中の人の脳に寸分のエラーもなく上書きされなければいけない、なんて無理なこと言っているわけじゃない。
時はまさにインターネット時代なので、新しいOSを正しく上書きできた人たちが数人出てきてくれさえすれば、僕は事足りると思っている。
たとえば、誰もがスマホやパソコンを使いこなすけど、誰もがその回路や通信システムを理解して使いこなしているわけじゃないよね。
同じように新しいOSを正しく上書きできた人たちが数人出てきてくれさえすれば、世界中の人が「新しい自我」を縦横に使いこなせる日が来ると考えている。
そして上書きが完成したら、「お金の無い世界」なんて作ろうとしなくても、黙っていても自然にできてしまうんだよ。
それだけのすごいパワーを秘めた新しいOSなんだ。
なぜかと言うと、僕たちを産んでくれたこの大自然に教えを乞い、もっとも寄り添った真っすぐな生き方を模索したOSだからだ!
この大宇宙に抗うことなく、逆らうことなく、すくすくと育った、全人類が寄りかかっても倒れない大木のようなOSだからだ!
だからお金が無くなるだけじゃない!
この新しいOSは世界から犯罪も戦争もなくして、世界中の人たちが仲良しになって助け合って生きるような人間関係を作り上げ、そして今までみたいにいたずらに死を忌避したり恐れたりすることもなくなり、互いに祝福の中で死んでいける、そんなパワーを秘めている。
もし本当にそんなすごいものなら、あなたは何を犠牲にしてでも、何を差し置いてでも、今、するべきことなんじゃないでしょうか!?
「お金の無い世界を作ろう」と誰かに声をかけて回る必要もないし、抗議活動をする必要もない。
むしろそんなことをすればするほど「お金の無い世界」は、現在のOSの脳に阻まれて遠ざかってしまう。
今僕たちがしなければいけないことは、外にばかり目を向けて呼びかけたり抗議したりすることなんかじゃなくて、自分の中に目を向けることだったんだ。
僕たちを産んでくれたこの自然界様が教えてくれていた「自分とは何か」を知ることだったんだ。
それを僕はこの場所で書いていこうと考えているんだけど、それは今までの「これが自分」と考えていた概念をガラリと変えてしまうものだ。
そしてそれを教えてくれたのは、宗教でも哲学でもスピリチュアルでもなくて、科学だということがとても重要なこと。
なぜかと言うと、科学だけが唯一この自然界様にお伺いをたてながら、つまり実験と検証を繰り返しながらという意味だけど、そのようにして誰もが納得できる結論を導き出すものだからだ。
そして、その結論が間違っていたとなれば、もう一度最初から何度でも実験と検証をやり直して修正しようとする謙虚な学問だからなんだ。
どんな宗教の人でも、どんな民族でも、どんな思想を持っている人でも、電気が供給されているところであれば、人差し指でポンとスイッチを押しさえすれば、電気炊飯器で必ず美味しいご飯が炊ける。
ヒンズー教の人がスイッチを入れれば中からパンが飛び出してきたり、菜食主義の人がスイッチを入れればホカホカの焼き芋が出てくるなんてことは、万に一つも起こり得ない。必ず同じ一つの結論に至るじゃないか。
それが科学のすごいところだ。
電気なんて、、、つまり電子の移動している状態なんて、誰の目にも見えないものなのに、上手に炊けた美味しいご飯を食べさせられたら、もう世界中の人が電気は存在すると納得するしかないじゃない。
科学だけが僕たちを一つにしてくれる。
僕たち人類を一つにしてくれるだけじゃない。
科学は迷子になっている僕たちを、その産んでくれた宇宙という親元に帰してくれてこの宇宙の全てのものと仲良く手をつなげるようにしてくれる。
間違いなくビッグバンからの流れの中で地球が生まれ、生物が生まれ、人類が出現し、今僕たちはここに生きている。
だけど僕たち人類は他の動物たちと違って、この自然界に背を向けて人間界の中で傲慢に生きるようになってしまった。
それはまるで、元は一つの皮で包まれていた夏みかんが皮を剥かれて、一房一房バラバラにされてしまったようなものなんだ。
それを現在の我々人間の特徴である、個人主義的な状態と呼んでもいいと思う。
だけと問題は長いこと個人主義に浸りすぎて、今では一房一房が干乾び始めているんだ。カビが生えてしまった一房が他を蝕んでしまったりもしている。
ねえ、、、、、。
遠い昔、僕たち人類が自我という眠りに落ちて自然界に背を向けて人間界に引きこもりを始めてしまった日から、僕たちは実に長いこと、その錯覚の自我の宴の席で酩酊させられながらも、時に華やかな夢に酔いしれ、時に悪夢にうなされ、健気に懸命に生きてきたよね。
だけど、ついには崖っぷちのすぐ際まで来てしまって、そこからたくさんの社会的弱者と言われる人たちは突き落とされて可哀想に命を落としている。
世界に目を向けてみればそれが明らかであることにすぐ気づくはず。
もう、いい加減、悠長なことなんて言ってられないんだ。
僕たち貧しい人たちこそそれに気付く目を持っている。
早く気づいてなんとかしなければいけないんだよ。
あなたがブランド物のバッグや洋服を欲しいと夢見ているように、誰もがそういうものを手に入れたいと願っているはず。
みんなだってもっと自由な時間が欲しいとか、もっと美味しいものを食べたいとか、大好きな旅をいっぱいしたいとか願っているはず。
だとしたら、なおさらお金が無くならなければいけないんだ。
一部の人だけに独占されるのではなくて、みんなでシェアできる世界にしなければいけない。
そしてそのためには、今の人類の脳のOSのバージョンアップが必要なんだ。
人類が、自分たちの脳にどのような方法で新しいOSを上書きしたのか、そして、それによって新しい脳で生きることになった未来人たちはどのような生活を始めたか、、、、、それらを想像して小説を書きました。『ブンシニズム・ドット・ネット』(2009年制作)
★★★ 関連記事(保存版) ★★★
📌分身主義とは(ジジイの遺言書-10-)
📌真の科学とは何か?(ジジイの遺言書-7-)
📌個人主義から分身主義へ(ジジイの遺言書-8-)
★★★ 未来モデル小説 ★★★
『ブンシニズム・ドット・ネット』
人類が「科学的覚醒」を果たして、「個人主義の《環境》」から「分身主義の《環境》」に移行した未来の世界を感じてもらうために小説にしました。
お金も武器もなくなった世界なので、誰もがボランティアのように自由に働きながら世界を行き来して、行く先々で出会う人たちと交遊して人生を楽しみ、生だけでなく死も大切にする人たちの物語です。
実現可能な平和な世界。実現の願いを込めて描いた未来の世界です。
長い文章を読んでくださりありがとうございます。 noteの投稿は2021年9月27日の記事に書いたように終わりにしています。 でも、スキ、フォロー、コメントなどしていただいた方の記事は読ませていただいていますので、これからもよろしくお願いします。