PBR1倍割れ解消推進ETF【転ばぬ先のテクニカル】

トレンドが明らかに変化

昨日の東京株式市場は6日続伸しました。先週の上昇で日経平均株価は13週線を回復しました。更に5週線が上向きに転換し、トレンドが明らかに変化しました。TOPIXは8カ月連続上昇し、先週末、年初来高値を更新しました。このことで、約2カ月間、海外投資家の日本株投資が小康状態となっていましたが、年末に向けて再度活発化する可能性が高まってきました。

次の押し目は積極的に買いたい

ただし、足元は6連騰で過熱感が台頭してきました。先週末段階の25日騰落レシオが120%乗せ、更に短期の15日騰落レシオが131%、10日騰落レシオに至っては219%となっており、そろそろ押し目が欲しい局面。中期トレンドが上向きに転じだしてきたため、次の押し目では積極的に買っていきたいと考えます。

7日に6本のETFが新規上場

ところで今週7日(木)に以下の6本のETFが新規上場致します。
・PBR1倍割れ解消推進ETF(2080)→シンプレクス・アセット・マネジメント
・政策保有解消推進ETF(2081)→シンプレクス・アセット・マネジメント
・投資家経営者一心同体ETF(2082)→シンプレクス・アセット・マネジメント
・NEXT FUNDS日本成長株アクティブ上場投信(2083)→野村アセットマネジメント
・NEXT FUNDS日本高配当株アクティブ上場投信(2084)→野村アセットマネジメント
・MAXIS高配当日本株アクティブ上場投信(2085)→三菱UFJ国際投信

日本になかったアクティブETF

これは今まで日本市場にはなかった指数と連動しない上場投資信託(ETF)です。アクティブETFと呼ばれるもので、運用会社がテーマなどに応じて選定した個別株を組み合わせて運用し、投資リターンの拡大を目指す仕組みです。海外ではすでに定着していますが、日本でアクティブ型ファンドは認可されておりませんでした。

東証は市場活性化につなげたい考えで認可

政府が貯蓄から投資を掲げてNISAなどを拡充してきましたが、それに歩調を合わせる形で東証が市場改革の一環で認可しました。ETFは投資信託に比べ、流動性の高さや投資家の負担するコストが低いなどのメリットがあります。東証は品ぞろえを拡充することで、市場活性化につなげたい考えで、第1弾として上場するのが上記6本のETFです。

注目はPBR1倍割れ解消推進ETF

このうち、注目を集めるのは「PBR1倍割れ解消推進ETF」でしょう。東証は今年に入って、PBR1倍割れの企業に株価や資本効率を意識した経営を要請。こうした企業改革を期待した海外勢による買いが、春先からの日本株上昇を主導した側面があります。PBRの1倍割れは、株価が解散価値に満たないことを意味します。

PBR0.7倍株を約500銘柄組み入れ

シンプレクスAMによると、帳簿価額を下回って取引されている銘柄数は、米S&P500では17社なのに対し、TOPIX500採用銘柄では189社が該当します。同ETFは東証による企業改革の流れを取り込もうと、平均してPBR(株価純資産倍率)0.7倍の株を約500銘柄組み入れる予定だということで、今後、低PBR銘柄物色が活発化する可能性が高くなりそうです。

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