日本人は、「みんな一緒」に安心を感じ、またそれを大事にします。しかし、そんな日本人でも、買い物をする時は「AよりBの方が可愛い」や「CよりDの方が安い」などという理由で商品を選択します。つまり個性が出るのです。「みんな一緒」ではないのですね。もし、購買行動においても「みんな一緒」だったら「Bだけ売れてAはまったく売れない」となるでしょう。
あなたが買い物に行き、もし「AもBもまったく同じ外観、品質、量、機能、サービス、価格」だった場合、どちらを選ぶでしょうか。迷いますね。「どちらのブランド(企業)の方が信頼できる?」と考えるかもしれません。どちらもあなたの知らないブランドなら、判断できないでしょう。そうなると買わずに帰り、ネットで口コミや製品情報、そして企業情報などを調べるのではないでしょうか。「どうしても今買わなければならない」というなら、「陳列されている数の少ない方が売れている気がする」などという理由で選択するかもしれません。品質ではなく、直感で選択するしかないでしょう。
いくら「みんな一緒」が大好きな日本人でも、「どの企業も同じ商品を提供している」では買い物できないのです。つまり「差別化」が必要なのです。そうしないと、顧客は迷ってしまい買えません。
ビジネスの世界で「差別化」は特に重要とされています。ライバル企業、つまり競合他社との戦いの中で、「我が社はここがスゴい」という違いを明確にすることで、競争を優位になるからです。
これを「購入者の視点」から考えてみましょう。「我が社の商品は、業界標準より強度10倍」や、「我が社なら、業界標準では1年のところ、無料で10年のサポートがつきます」など。このように明確に差がわかれば、購入する時に選択しやすいものです。消費者としては、もちろん安いものが嬉しいですが、しかし、品質やサービスが良ければ、「高くてもそちらを選ぼう」という判断を下すことになります。このように、明確に差別化をすることで、顧客から自社を選んでもらうことが可能になるというわけです。
しかし、いくら「差別化」といっても、ライバルとの差が顧客にとって魅力的でないと、選んでもらえません。例えば、「ライバル企業の無料サポート期間は10年だから、我が社の無料サポート期間は10年+1秒にしよう」という場合などです。1秒追加されても、あまり魅力的ではありませんね。他にも「ライバルよりサポート期間は2倍だが、料金は10倍」など。「10倍払っても納得」というサービス内容出ない限り、これを選んでもらうのは厳しいでしょう。
「差別化すれば何でもOK」ではありません。顧客にとって価値ある「違い」を提供しなければならないのです。
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