マーケティングにおける「色の重要性」について考えてみよう
「色のことはデザイナーがわかっていればいいでしょ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、それは間違いです。
私たちは多くの情報を目から取り入れます。例えば、食品の鮮度を色で判断します。新鮮な野菜や果物は美しい色をしています。それに対して、痛んだものは黒みがかった色になります。ほかにも、肉が焼けているかどうかは色で判断しますよね? 生の肉を口に入れて「これはまだ生だ!」と確認する人はいないでしょう。そのようなことしていたら食中毒になります。このように、私たちは日常生活で無意識のうちに色に頼りながら暮らしています。
例えば、踏切の遮断機の色(黄色+黒)を見ると「ここから先に入ってはいけない」と感じませんか? 「踏切の中に入ってはいけません」ということは教えられることですが、「黄色と黒で記されたところの中に入ってはいけません」とは教えられません。
他にも危険な場所には「赤」を使って示します。緑や青で示していませんよね? 緑や青なら、危険と感じないでしょう。しかし赤色なら「危険」と感じます。
色から得る情報については誰かに教えられたわけでもありませんし、学校で習ったわけでもありません。しかし、私たちは色からたくさんの情報を得ています。
ここで質問です。以下の中から「クリスマスカラー🎄」といえば、どれをイメージするでしょうか。
多くの方が「A」と感じられるでしょう。Bは、ハロウィン🎃で使われる色です。Cのパステル調は、ベビー用品などでも用いられます。あまり高齢者の服にはない色ですね。
もし、クリスマスのサンタクロースのコスプレでピンクとブルーの服を着て行ったら、きっと誰もサンタクロースとは気づいてくれないでしょうね。
このように色はとても重要です。いくらマーケティングで素晴らしい企画を考えても、色で失敗するとその企画は台無しです。「中身が良ければ色なんてどうでもいい」ということはありません。もちろん「色についてはデザイナー任せ」もいけません。マーケティング担当者も知識が必要です。
先に述べた踏切の遮断機の色などの安全に関する配色はJISの規格があります。このようなことも考慮しておく必要があります。