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採用マーケティング思考で人事をやってみた②

おはようございます!

さて、ここまで採用人物像の理解についてご紹介してきましたが、続いては面接編ということで、面接を進める上で陥りがちな問題について語っていきます。

私にとっては面接フェーズが体力的にも精神的にも一番苦労しました。。

中でも、主に問題となったのが以下の2点でした。

・自分が面接で通した人が二次面接以降通らない問題
・日程調整と面接に時間取られまくる問題

人事担当の方だと共感してくれる方もいるのではないでしょうか。

試行錯誤の上、1も2もなんとか取り組み時と比べて改善させることができましたので、この記事では1について紹介して、2については次回の記事でご紹介します。

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【問題】自分が面接で通した人が二次面接以降通らない

この問題においては、解決するために確認しておくべき2つのポイントがあります。

・採用担当が直接面接官に落とした候補者の落選理由を聞けているか
・自分の主観・判断軸で選考していないか

という点です。

当時、私の行なっていた落選理由の回収方法は、メールでフィードバックのフォーマットを作って、面接官に落選理由を返信してもらうというものでした。

しかし、実施しているうちに、この方法には大きなリスクがあると感じてすぐにやめました。

それは次回に活かせないフィードバック内容になることです。

二次面接以降に出てくるのは、部長や役員など、現場でも相当忙しい人達が中心です。
その人達は、通過させた候補者のグリップには熱心になりますが、落とした候補者のフィードバックに極力時間を割こうとは思いません。

すると、落選者に対するフィードバック内容は簡素になり、抽象的なフィードバックになりがちです。

しかし、このようなフィードバックをされてしまうと、通過させた自分と落とした面接官の考えのギャップをあぶり出すことが出来なくなり、

自分がいくら候補者を通しても、次回以降の面接でバサバサ落とされてしまうという状態が続く悪循環を引き起こすのです。

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対策としては、フィードバックのもらい方を面接が終わった後にすぐ直接感想を聞く方法に変えました。

感想を聞きに行くと、テキストと比較したときの圧倒的な情報量の差に驚かされました。
テキストではフィードバック内容は3行あれば良い方でしたが、直接話した場合、テキストにして少なくとも3倍はフィードバックをもらえるため、

『そんなとこ見てたのか!』というような、今まで気づかなかった視点に触れる機会が増えました。

建前上は業界未経験者でも問題ないという話をしていたのに、業界経験がない候補者を二次面接で相当厳しくフィルタリングしていたり、
一度すり合わせた通過要件の定義が変わっていたりと、そりゃ二次面接で落ちるわ、というような本音がバンバン出てきて驚いたものです。

ここで出た情報は前述の採用要件シートに追記していきましょう。

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また、直接コミュニケーションを取るようになると、採用フロー上のキーマンとの信頼感が深まるという思わぬ副次作用も起きました。

マーケ的に言うと「単純接触回数の増加」なんて表現しますが、本音ベースでの採用要件の確認やチューニングができるのは、お互いに一定の信頼感がないとできないことですので、関係性構築のためにもやってよかったなーと思います。

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2つ目に有効だった方法は、自分の主観・判断軸で選考していないかという点です。
これは、面接に慣れている採用担当の方が陥りがちなワナです。
自分の主観だけで判断しないというのは、当然のことのように思えますが、
自然体でできるようになるには、主観を排除する意識を持った上での相当の場数が必要となります。(たぶん)

次回の面接官に自分の面接のフィードバックを伝える時に、以下のような内容共有をしている場合は要注意です。

・定量的な評価が1つもない
・「個人的には」「雰囲気」など、抽象的な表現がある
・「視座」「熱量」「相性」など人によって捉え方に差がつきやすい表現がある

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主観を排除した選考で成果がでたのは、新規募集のポジションでした。

先にそのポジションの採用活動を行っていた担当者よりも、私が担当した面接者の二次通過率が2倍以上も高かったのです。

明らかに私よりも面接慣れをしていて、過去の募集ポジションでも実績を出していた先輩は、
新規ポジションも今までの判断軸を踏襲していました。

しかし、そのポジションは、会社にとっての新規領域だったため、採用要件も今までとは180度変わっていました。

結局、今までの判断軸で通過させても、次の面接官で落ちまくっており、チューニングに失敗していました。

過去の成功体験に囚われすぎると失敗するという事例として印象に残っている例です。

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自分の過去の成功体験をそのまま踏襲しようとすると、どうしても自分軸のノイズが入ってしまいます。

一度立ち止まって、自分の主観で判断軸していないか、振り返ってみましょう。

次回の記事では「日程調整と面接に時間取られまくる問題」について取り上げたいと思います。

<ポイント>
・採用担当が直接面接官に落とした候補者の落選理由を直接聞く。面接終わったら秒ですぐ聞く。
・自分の主観・判断軸で選考しない。ロジカルに採用要件に合致しているかを説明できないと次回面接の通過率は落ちる。

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仕事で直面した問題の解決事例やポジティブ思考の研究を行っています。

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10年以上事業会社でマーケティング/事業開発に携ってきました。昨年立ち上げた『BtoBマーケティング研究会』は参加人数700人規模まで成長。マーケター向け勉強会や懇親会を主宰し企業とマーケターの最適なマッチングやマーケターの繋がりを活発化させるべく奮闘中。