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【参加レポート】SAVOR JAPAN 2024 全国大会

SAVOR JAPANって何?

農水省が推し進めているこの制度は、主に訪日客の増加と訪日滞在時に体験、消費するためのコンテンツについて、ツーリズムという視点から、日本の「和食」体験を軸に、地域へ誘客していこうという取り組みに対してその取組を認定していく制度。
地域としては、訪日旅行客が求めていること(ニーズ)に対して、私たちの街では、こんな文化や食文化があるから、それをニーズに合わせたカタチで提供(観光消費コンテンツ化)していこうという考え方が求められます。あくまで『こんなよい食材、食文化があるんだ!』ではなく、観光客のニーズに起点をおいていくのがポイントのようです。

農水省のサイトを見ると、日本全国ですでに42の地域が登録されています。↓↓

認定地域一覧(PDF版)
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/eat/savorjp/attach/pdf/index-65.pdf

SAVOR JAPANの全国大会が、静岡県で開催され、ある取り組みで知り合った方からお誘いいただき、オンラインにて参加しました。

全国大会に参加しての学び

  • 訪日外国人の状況は回復してきている

  • 日本のツーリズムの課題は色々ある

  • 訪日戦略策定時にはマストな5つのポイントがある

  • 外国人は思った以上に日本で消費している

訪日外国人の状況

講演では、観光客が戻ってきているとのこと。特に、2023年の10月以降には爆増。すでにコロナ前の水準を突破しているようです。コロナ明けということもあり、かつ、5月には5類以降、水際対策が段階的に緩和され、かつ円安、国内的には物価高だが、海外に比べると、ランチが1,000円以内で済む物価。しかも品質はよく、「おもてなし」精神。わたしもそんな国があったら旅行行きたいですもん。また、訪日外国人の特徴として、初回の来日では「ゴールデンルート」と呼ばれる、東京、大阪、京都へ訪問する方がほとんど。一方で、リピーターは7割ほど存在している。このリピーターをどう地方へ誘客するか。その一つの考え方が、SAVOR JAPANということですね。

日本の現在のツーリズムの課題

先に記載したゴールデンルートへの集中による「オーバーツーリズム」。地方においては、体験コンテンツの不足、多言語対応、キャッシュレスや旅マエの事前予約システムなど、受け入れに関する課題がまだまだある様子。先日、新聞では、訪日消費は今後2030年には15兆円(現在約5兆円)、訪日客数が2024年には3000万人を超える予測が出され、訪日外国人の対応の如何が地域の稼ぐ力に大きく影響することは高い確率で想定されます。

訪日戦略には5つのポイント

講演では、統計調査をもとにした5つの理解すべきポイントを教えていただきました。
※私なりの解釈です。

①経験:どこに興味があって、どこに行ったことがあるのか。
▶︎認知がなければ行こうとも思わない。

②体験:何をしたいのか。理解されている共通キーワードは何?
▶︎ガストロノミーツーリズムは共通言語としてOK

③情報:どこで情報を見ているのか。
▶︎Youtubeがやっぱり多い。動画重要!

④消費:何に消費するのか。
▶︎ここでしか(日本のここでしか)できない体験・食体験

⑤阻害:何が不安なのか。
▶︎圧倒的に言語(=コミュニケーションが取れるのか)が不安

相手を知って、合わせたコンテンツ提供と、コミュニケーションを取れば、訪日外国人を誘客できる可能性がまだまだあるということですね。また、旅ナカの対応に注力しがちですが、旅マエ(情報接触をどうデザインするのか)、決済やメッセージのやり取りをどうしていくのか、旅アト(記憶に残る体験を提供したあと)に越境ECやリピートにどう繋げていくのか。これぞ戦略だあと感じました。

備忘録:和食のグローバル&ローカル

最後に面白い学びがあったので備忘録。「和食」文化が、無形文化遺産に登録されて10年が経つそうです。

全然知らなかった。そうなんだ。和食大好きなので、なんだか嬉しい感じです。講演では、和食の魅力について、グローバル&ローカルの視点で話がありました。

グローバル ⇒ 持続可能性な側面
昔から和食の中では発酵や保存という限られた食材をいかに最大限使い切るかという視点で文化が発展していったとのこと。納豆とか味噌とかそうですね。「もったいない精神」は、私たちの普段とっている和食と食材から血肉になっているのかと勝手に感動していました。

ローカル ⇒ 郷土料理
日本は南北でまったく異なる文化でかつ山や谷で分断されており、その土地々々で発展を遂げた食文化が郷土料理として残っています。この背景やストーリーこそが、先に記載した、ここでしか体験できず、味わえない食文化の可能性を秘めているということでしょうか。

全然郷土料理ではないですが、私の実家では、卵かけご飯のことを、「ちゃっちゃまんま」と呼んでいました。結婚して嫁に「ちゃっちゃまんまにするかな」と言っても全く伝わらず、親に問い合わせたほどです。郷土料理もさらにローカルな文脈でファミリーな視点になると、もっと面白い文化が見えそうです。※ちなみに「ちゃっちゃまんま」の由来は、たまごをかき混ぜるときの音「チャッチャ」が由来とのこと。我が家は、先に卵をかき混ぜてからかける文化だったんですね~。以外に外国人にはウケるんじゃない!?ぜひ商品化の際にはお声掛けください。熱意を持って取り組みます。

ちなみに郷土料理については、農水省のサイトでまとまってますね。

鉄腕ダッシュでも「DASH #メシ遺産」がコーナー化。私これ好きなんです。


すごく学びと気づきをいただけた時間でした。
開催者様、ご関係者の皆様、ありがとうございました。

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