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【経済指標】米ISM製造業景況指数(8月)

8月:47.2 (予想:47.5、 前月:46.8、 前月比:+0.4p)
5ヶ月連続の縮小

長期チャート(1970〜)

ISM製造業景況指数
グレーはNBERによる景気後退局面

5ヶ月連続で縮小。依然として弱い経済状況を反映している。
過去のリセッション(景気後退)時には45.0を大きく下回ることが多く、まだリセッションとは言えないが、過去のリセッション時のような大幅な低下ではなく、縮小圏ながら安定推移を続けていることから、景気後退入りまでには至っていないと考えられる。

短期チャート(2020〜)

ISM製造業景況指数(緑が結果、グレーが予測)
グレーはNBERによる景気後退局面
  • 新規受注: 新規受注指数は44.6に低下し、7月の47.4からの大幅な減少。製造業の需要が引き続き低迷している。

  • 生産: 生産指数も44.8に下がり、7月の45.9からの減少。これにより、製造業の実際の生産活動も鈍化している。

  • 雇用: 雇用指数は46.0に改善したが、依然として50を下回っており、雇用状況は厳しい。

  • 在庫: 在庫の増加が見られ、これは需要の減少を反映している可能性があり。供給業者の納入指数も50を下回っており、納入の遅れがなくなっている。


参考:ISM製造業景況指数について

ISM製造業景況指数(ISM Manufacturing PMI: Purchasing Managers' Index)は、米国の製造業の景況感を示す経済指標の一つ。この指数は、Institute for Supply Management(ISM、供給管理協会)が毎月発表しており、米国経済の健康状態を把握するための重要な指標として広く利用。

  • 50を上回る数値:製造業の活動が拡大していることを示す。一般的に、数値が高いほど経済が成長していると解釈される。

  • 50を下回る数値:製造業の活動が縮小していることを示す。50を下回ると景気の減速や後退の可能性があると見なされる。

ISM製造業景況指数は毎月1日に発表され、前月のデータを反映。このタイミングは他の経済指標よりも早いため、投資家や経済アナリストにとって重要な先行指標とされている。
経済全体の約12%を占める製造業の動向を示すため、株式市場や為替市場、債券市場にも大きな影響を与える場合あり。指数の結果が予想を上回ったり下回ったりすると、市場が敏感に反応することが多い。


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