【経済指標】消費者物価指数-CPI(2024年10月)
長期チャート(2000年1月〜)
全品目
2024年10月の総合CPIは前年同月比で2.6%上昇し、前月の2.4%から加速しました。
この上昇率は市場予想と一致しており、7か月ぶりに前月を上回る結果となりました。
エネルギーと食料品を除いた全品目
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは、前年同月比+3.33%となり、この結果は市場予想と一致。
短期チャート(2020年1月〜)
品目別
食品: 2.1%と価格上昇が継続
エネルギー: エネルギー価格は前年同月比4.9%下落しましたが、前月の6.8%下落から下げ幅が縮小
ガソリン: ガソリン価格は前年同月比で12.2%下落し、エネルギー価格の下落が全体のインフレ抑制に寄与
住居費: 前年同月比で4.9%上昇し、インフレ圧力の一因となっています
所見
FRBの金融政策: 連邦準備制度理事会(FRB)は9月から2会合連続で利下げを実施していますが、今回のCPI上昇により、今後の利下げペースが鈍る可能性があります。
市場の反応: CMEのフェドウォッチによると、12月のFOMCでの0.25%ポイント利下げの確率は約58.7%、金利据え置きの確率は約41.3%となっています。
継続的な課題: インフレ抑制への道のりは依然として困難であり、中東情勢の不安定さ、強い消費者需要、政策変更の可能性など、複数の要因が影響を与える可能性があります。
政府の見解: ホワイトハウスの国家経済顧問は、ガソリン価格の低下やインスリン価格の引き下げなど、家計への支援策を強調しています
参考:消費者物価指数について
消費者物価指数(CPI: Consumer Price Index)は、物価動向を測るための重要な経済指標。CPIは、都市部の消費者が購入する商品やサービスの平均価格変動を追跡し、インフレーション(物価上昇)やデフレーション(物価下落)の指標として使われる。
CPIの定義
CPIは、都市部で生活する消費者が購入する商品やサービスの「バスケット」の価格変動を追跡します。このバスケットには、食料品、エネルギー、住宅、衣料、医療、輸送、娯楽など、日常生活に必要なものが含まれています。
CPIは、インフレの進行状況を把握するための主要なツールとして使われ、連邦準備制度(FRB)が金融政策を決定する際の参考にされることが多いです。
CPIの種類
Headline CPI(総合CPI): すべての商品・サービスを含む指標。エネルギーや食品など価格変動が激しい要素も含むため、月ごとの変動が大きくなることがあります。
Core CPI(コアCPI): エネルギーと食品を除いた指標。これらは価格変動が大きいため、インフレの長期的なトレンドをより正確に反映させるために除外されています。コアCPIは、基調的な物価動向を捉えるために注目されます。
CPIの影響
インフレの指標: CPIの上昇はインフレを示し、購買力が減少していることを意味します。逆に、CPIの低下はデフレーション(物価の下落)を示します。
政策決定への影響: CPIは米国連邦準備制度(FRB)や政府の金融・財政政策の重要な指標です。FRBは、インフレ率を抑制するために金利を引き上げたり、逆に経済刺激のために金利を引き下げたりする際に、CPIを参考にします。
賃金や年金の調整: 多くの賃金契約、年金、政府給付金は、CPIに基づいてインフレ調整が行われます。これにより、インフレが進んだ際に、実質的な生活水準が維持されます。
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