見出し画像

【経済指標】米雇用統計(2024年11月)

失業率:4.2%(予想4.2%、前月4.15%)
非農業部門雇用者数増減:+227K(予想+200K、前月+12K)

2024年11月のアメリカ雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比で22万7,000人増加し、市場予想の20万人増を上回りました。

これは、10月の1万2,000人増から大幅な改善を示しています。しかし、失業率は前月の4.1%から4.2%に上昇しました。


失業率

短期チャート(2021年以降)

失業率は4.2%に上昇しましたが、依然として歴史的に低い水準を維持しています。

参考)長期チャート 1967年以降

非農業部門雇用者数

短期チャート(2021年以降)

11月の非農業部門就業者数は22万7,000人増加し、予想を上回る結果となりました。
これは、10月のハリケーンやストライキの影響からの回復を反映しています。

業種別の動向

  • ヘルスケアおよびレジャー・ホスピタリティ業が大きく雇用を増やしました

  • 輸送機器製造業は3.2万人の雇用増加を記録し、これは主にストライキ終了後の再雇用によるものです

  • 小売業は2.8万人の雇用減少を経験し、実店舗の継続的な困難と小売売上の減速を反映しています

参考)長期チャート 1967年以降

平均時給(2021年以降)

平均時給は前月比0.37%増、前年同月比で4.03%増加し、堅調な賃金上昇を示しています。

労働参加率(1967年以降)

今後の展望

11月の雇用統計は、10月の一時的な要因による低迷からの強い回復を示しています。特に、製造業ではストライキの終了に伴い2万2,000人の雇用増加が見られました。
しかし、失業率の上昇や小売業での2万8,000人の雇用減少など、セクター間でのばらつきも観察されます。

これらのデータは、米連邦準備制度理事会(FRB)が12月の政策会合で追加の利下げを検討する材料となる可能性があります。市場では、25ベーシスポイントの利下げが予想されています。
しかし、インフレ率が依然として目標を上回っていることや、新政権の政策不確実性を考慮すると、FRBの今後の金融政策には注意が必要です。

総じて、11月の雇用統計は米国経済の回復力を示す一方で、セクター間の不均衡や政策決定への影響を考慮する必要があります。

#アメリカ雇用統計 #非農業部門雇用者数 #失業率 #平均時給 #経済指標 #金融政策 #FRB #インフレ #アメリカ経済 #マーケット分析

いいなと思ったら応援しよう!